つい先日、杉田水脈氏のとある発言がネットで炎上した。その発言は「LGBTの人々には生産性がない」という趣旨のものであった。
この発言自体、紛れもない差別的発言であり、決して許されるべきものではない。まして、杉田氏は国会議員である。しかも、現在日本を動かす中心である自民党の一議員である。もっと言えば、この発言につき他の先輩自民党議員から慰めを受けていたようである。これは大問題であろう。
今回の発言における「生産性」という言葉に彼女がどのような意味合いを与えていたのかについては少々疑問の余地はあれども、ほぼ間違いなく「子供を産むことが出来ない」というような意味で用いたのだと思われる。
確かにLGBTの人々は子供を「産む」事が出来ない。しかし、彼彼女らはそれ以外のなんらかの方法で社会に貢献しうる存在であるはずである。よって、そもそもLGBTの人々に「生産性がない」とすること自体間違いである。が、この点を議論するのは控えるべきであろう。なぜならば、何よりも優先されるべきは、この杉田氏の発言が差別的で許されないものであると非難することだからだ。「LGBTの人々に生産性があるか否か」という議論そのものが、一定の差別的思想を含んでいる。
さて、この発言を検討するにあたり、日本国憲法が掲げる理念を確認しておこう。この理念は、少なくとも我々日本国民にとって「正しい」とされるべきものであり、公理である。
第一に、国会議員は憲法を尊重する義務を負う(99条)。すなわち、国会議員である杉田氏は人一倍憲法の理念を重んじなければならない存在である。
第二に、すべて国民は、個人として尊重される(13条)。すなわち、通常の性的指向をもち、性自認も通常である人と、LGBTの人とは、どちらも変わらず尊重されるべき個人である。
第三に、すべて国民は、法の下に平等である(14条)。すなわち、例えばLGBTの人々が正当な理由なくして不利益を被るようなことは、この平等原則に真っ向から反対するものであり、許されない。
これら3つの法文に顕れる憲法理念を踏みにじったのが今回の発言であろう。国会議員であるにもかかわらず、LGBTの個人がもつ権利よりも社会の利益を優先させるような発言をし、そこには、現在の社会で正当な理由なく不利益を被っている(=不平等を強いられている)LGBTの人々への配慮が微塵もなかった。
まったく、全体主義的で差別的な愚見である。それなりの社会的制裁を加えるべきであろう。