時は日曜の16時57分。

僕はアジアンスーパーで買い物を済ませた後、野菜類を買おうと別のスーパーへ足を向けました。ALDIというこのスーパーは、家の近くにあり、格安なためけっこうお世話になっています。

しかし、到着して自動ドアの前に立つと、開きません。あ、出口用の扉やった。入口用はこっちか。・・・・・・。あれ、開かない。おかしいな。そう思いながら、2つ並んだ扉の前で首をかしげていると、中から屈強なガードマンが現れて静かに一言。

 

「Now it's closed.」

 

・・・・・・。

 

うわーそうやった。日曜は17時に閉まるんやった。今日晩ごはん野菜無しやん。。

日本でお店が遅くまで開いていることが当たり前の暮らしをしてきた僕は、イギリスに来てからもしょっちゅう日曜日の夜に買い物をしようと出かけてしまいます。その度に、不便やな~とか、開けてくれよ!なんて思っていたのです。

 

 

ところで、なんとなく欧米の人たちって家族を大切にするイメージありませんか?彼らの暮らしぶりを見る限り、これは概ね合っているのではないかと思います。そしてその中でも、イギリス人は家族をとても大切にしているようなイメージがあります。こちらでは、大学生の友人たちはFacebookやinstagramのようなSNSに、よく家族で団らんしている画像をアップします。ファミリーと庭でバーベキューしたぜ。とか、兄弟と外でビニールプール入ってるぜ。とか。特にこの自粛期間中は増えている印象です。また、普段の生活でも、大学生くらいの男の子が、親とスーパーに買い物に来ている姿もよく見かけます。

 

日本だとどうでしょう?大学生になって家族と何かしたり、ましてやその写真をSNSに上げる人って少ない気がしますね。大学生にもなって兄弟と庭でプール!?ないない。家族と肩組んで写真!?いやーないな~。それをインスタに上げる!?スーパー親と来る!?いやいやそんな機会もっと無いな~。とか思うわけですよ。

 

ヨーロッパは高校卒業したら自立するために一人暮らしする。なんて話を聞きますが、それと家族を大切にすることとは全く別物です。一人暮らし(ルームシェア)をしている学生の多くは、長期休みになると実家へ帰り、家族と過ごす時間を設けています。

 

イギリス人の友人たちがSNSに上げる写真なんかを見ていると、もっと家族と過ごす時間が増えてもいいな~とか感じることが多くなりました。実際に、歳を重ねるごとに家族と過ごす時間なんてものは確実に減っていきますし、結婚すれば尚更です。晩ごはんは家族そろって食べるとか、休みの日も家族で出かけるとか、そういった過ごし方を大切にするのはとても良いことだと思います。

 

早く閉まるスーパーを見て、家族と過ごす時間をを大切にするという発想が、企業の粋な計らいに繋がっているのではないかと思った次第です。

日曜の夜くらいは従業員も家族や友人と過ごしてくれよ。という企業からの気遣いというか、そういうのが見えてきて、なんか良いな~と感じたので、僕は

 

今日くらい人参が買えなくてもええか。

と思ったのです。

 

まあ家族9000㎞離れた日本にいるけど。最近は孫に夢中で誕生日忘れ去られてたけど。

 

たまには連絡してみるか~。