以前から焼き芋は試行錯誤して取り組んできました。
科学的なアプローチから、糖化と糊化のプロセスを練り上げて挑戦してきました。
しかし、イギリスに売っている芋ではそれがほとんど難しく(繊維っぽさが強いため)、半ばあきらめ気味だったのです。
こちらはイギリスで売られているサツマイモ。
品種としては、アメリカや中東、カリブからのもの。
Garnet、Beauregardや、Jewelといった品種が並びます。
中身がオレンジで、水っぽく、ホクホク感を出すのは少しむつかしいようです。
そこで今回ソウルプラザで購入したアジア式芋。
試行錯誤し、ようやく成功といえる形まで持ってくることができました。
アジア式のサツマイモが手に入ったから、というのもありますが、この品種を用いても失敗していた過去を鑑みると、この成功は私にとって非常に大きな意味を持つのです。
なんせ10本以上は焼きました。下処理だけで1日かかるため、これはダイヤモンド級の価値を持ちます。
お??
おおお???
やや水っぽい部分もありましたが、甘さも粘度もしっかり、そして糖化まで持っていけていました。
アジア系スーパーさえあれば、日本で食べられる品種に近いサツマイモは手に入ります。
紅はるかや安納芋、シルクスイートなんかのようにはいかない部分もありますが、焼き方次第で大きく近づくことができます。
成功理由とフィードバック
どうでもいい方は飛ばしてください(笑)
――ペクチンの硬化―――。
原因はやはりこれでした。
私は低温調理という名の悪魔に魂を売り切っていたのです。彼の魔力に憑りつかれ、過信しきっていた私は、決まりきった敗北に挑み続ける愚鈍な香車の如し。
https://www.jst.go.jp/cpse/jissen/pdf/houkoku/TK150003-A-16003.pdf
筑波大学と高校生が検証実験を行っています。
そして、以下今回の件について考えてみました。
やはり、70-90度で熱するだけでは甘くならない。βアミラーゼ酵素による糖化はサツマイモの甘味を引き出すのには関係ないのか?
高温環境で酵素は失活する。しかし、高温でもしっかり甘くなる。
ただ、上記の実験にも穴はある。糖度のみを指標としているからだ。
ペクチンの硬化を考慮していない。ペクチンの硬化はおおむね80度以下で長時間暴露することにより生じるのだ。そうなると、軟化させるためにさらに長時間低温下に置かなければならないはずだ。
今回は2時間で一気に焼き上げたが、深部温度が低温を通過していくプロセスの間で、しっかりと糖化および糊化は起こっており、ある程度の時間を確保すれば、それは十分すぎるほどの効果を発揮しているのではないか?
長時間低温に暴露させ続けることが、必ずしも正解とは言えないのか。
現に、今回は180度で2時間焼いただけだ。
つまり、常温の芋が熱せられる間、その深部温度はゆっくりと上昇し続け、70-80度の温度帯を確実に通過している。
その通過時間の中で、十分すぎるほどにでんぷんは糖化し、ペクチンも軟化しているに違いない。もちろん、それ以上に低温化に暴露することで、麦芽糖を生成させることも理論上は可能なはずだが、オーブンの温度帯を狙い通りに管理するのは非現実的。
65度ー80度の間をゆっくりと通過させ、なるべく多くのでんぷん質を糖化させる。やはり、今回はこのプロセスを重視しすぎたあまり、中途半端な時間低温に暴露させてしまったことで、逆にペクチンの硬化を招いてしまったのだった。
ただ、まだ疑問は残っている。
塩水処理の効能についてだ。これについては今後の検討事項として残っている。次回以降の研究材料として大きな課題のひとつだとおもう。
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本日のお昼は昨日の野菜炒めにうどんを和えました。
野菜炒めうどんは万能すぎて助かります。
美味しい上に栄養もあり、なおかつ簡単。
頻発メニューの一つです。
晩はハンバーガーを作りました。
ハンバーガーも簡単で豪華、そして美味しいと3拍子揃った神メニューです。
(焼き芋は深夜に作りました(笑))
トッピングをあれこれ乗せても安上がりなところが気に入っています。
ハンバーガー、日本にいると案外作らないです。
そこで考えた手作りハンバーガー高すぎ問題。
特にハンバーガー。
手作りでこんな簡単に作れてしまうハンバーガー。素材だけでいうと150円もかかってません。
手間も大したことないし、あとこだわるところって素材とハンバーグ手作りするか、ぐらいです。
うーん、これに飲み物とポテトセットで1800円か。。。難しいところですな。。
これらの具材であっという間、超豪華ハンバーガーの完成です。
家で作ると盛り上がるし、何よりお店以上の味が楽しめるので、本当にお勧めです。
エッセイやらねば💦💦