地方からのコンテンツ発信 | AKB48、とある地方ファンの呟き

AKB48、とある地方ファンの呟き

とあるきっかけからAKB48のファンになりました。地方ファンの立場からいろいろと思ったことを綴っていきます。

昨日は北陸新幹線開通のニュースがかなり取り上げられてましたね。
自分もマニアではありませんが、鉄道好きなので興味深く観ていました。
新幹線に乗ることはあまりないのですが、それでも乗ると童心に帰ったような気持ちでわくわくします。

今回、金沢まで路線が延び、よく考えると新幹線が通っていない県が少数派になっています(うちの県もその一つですが…)
交通の利便性という部分で、新幹線があるというのは大きな意味がありますし、通ってない地域に住んでいる側からすると羨ましくもあります。
しかしながら、喜んでばかりはいられないのが実情で、いわゆるストロー効果という現象で、地方から都会への人の流出が進み、かえって東京への一極集中が加速するという皮肉な結果をもたらした事例もあります。
AKB48のファンからすれば、東京までの所要時間が短くなるというのは嬉しいことですし、コンサートや握手会等のイベントにも参加しやすくなるメリットは大きいです。しかし、ただでさえ偏っている地方と都会とのバランスを考えると、大きな方に飲み込まれてしまう危険性があり、
地方がコップで、高速道路や新幹線がストロー、東京などの大都市が口に例えると、地方の人と金が都会に吸われてしまうというのがストロー効果であり、若者の多くが関心の高いレジャー面や買い物においては質・量の上で都会の方が魅力的というのは事実ですし、実際に両方を見ている立場として、その差は未だに大きいと感じます。
ストロー効果を防ぐため、もしくは逆ストロー効果をもたらすためには、地方が魅力的なコンテンツを発信できるかどうかになってきます。ハード部分での道路だったり鉄道が整備されても、ソフト面である取り組みが充実していなければ、地方から都会への流出を止めることは難しいでしょう。

幾たびか変容はあったものの、基本的に日本は明治以来の中央集権国家がベースとなっており、東京へ人や物、お金が集約される仕組みです。地方の自治体は独自の財源だけではやっていけず、国からの交付金、補助金が不可欠となってます。これもバラマキという批判を受けて近年は抑制され、ますます厳しい状況に拍車をかけてます。

今の政府は「地方創生」という言葉を掲げて、地方の活性化が、国の発展にとって重要な課題であるという位置付けをしています。景気が回復しているとニュースで言われている時も、地方にはその恩恵が来るまでには時間がかかり、なかなか実感も湧きません。郊外型の大型商業施設の進出する一方で、中心市街地の空洞化が進み、その対策としてコンパクトシティの構築に取り組んでいる地方都市もありますが、これもまた一筋縄ではいかない問題です。

太平洋側と日本海側は同じ日本でも表と裏で気候も違いますし、経済の発展度も交通の便がいい太平洋側の大都市に集中しています。1月のリクエストアワーでNGT48の結成が発表されました。新潟は日本海側では最大の都市ですし、環日本海の経済圏というくくりでいえば、ロシア・中国との貿易という繋がりもあります。東京とは上越新幹線で2時間強の距離であり、この部分については、博多のHKTよりも東京からの距離の近さという部分では勝っています。

新潟の経済事情というものに疎いのでわからないのですが、今回新たに姉妹グループを立ち上げるという決定をしたということは、それなりの需要が見込めるという目算が立ったということでしょうか。
先月から今月にかけて、AKB48のメンバーが新潟を訪れてローカル番組に出演したり、先日は高橋みなみ総監督と横山由依次期総監督が新潟県知事を表敬訪問するなど、着々と足固めを行いつつあります。
地方の立場からすると、経済活性化というのは重要な課題であり、なかでも企業誘致というのはどこも力をいれています。地方から都会への人口流出を防ぐための対策として雇用の創出というはなにより大事なことです。
もっともNGT48自体は雇用創出という観点ではなく、そのAKB48の姉妹グループという知名度を生かした地方活性化の起爆剤として役割を期待されていると見ています。

資源に恵まれない日本にとって観光というは重要なコンテンツです。外国からの観光客が行く場所といえば、京都であったり、東京の銀座や秋葉原といったところが定番でしたが、最近は古き良き日本の原風景を追い求めて地方都市に出向く人も少なくないと聞きます。地元にいるとなかなか気づかないものですが、視点を変えることによって魅力を再発見できるということではないでしょうか。
都会から地方、そしてまた都会へと、いい意味で経済が循環していくことで日本全体としての経済が活性化するのが理想ですし、そのためには地方が元気であることが不可欠で、そのためにはどうやって魅力的なコンテンツをつくっていくのかが肝心となります。


地方活性化への関わりとしては、チーム8の果たす役割がどのようになっていくかは気になります。最近は劇場公演に出る機会も増えていますが、「会いに行くアイドル」であるチーム8の本領が発揮される舞台としては各地方で行っているイベントやライブにあると考えます。既存のチームの枠組みに捉われず、独立したチームとして動けるという利点を最大限に活かしてもらいたいです。