「花子とアン」第89回
カフェー・ドミンゴ。
はなが甲府へ帰って来た時に英治が贈った辞書を捨てようとした事、その時のはなは自分が見たこともないような悲しい目をしていた事を話す朝市。
酔いつぶれて、朝市の横で眠っているはな。
話を聞いているかよ。
はなはもうおらの知らんはなになっちまった・・・、あんたのせいじゃないですか?と尋ねる朝市。
黙って考えている英治。
あんたもはなの事が好きなら、はなの気持ち、こぴっと受け止めてやってくりょうと英治を見る朝市。
あなたは僕よりずっと彼女の事を分かってる、朝市さんこそはなさんの事が好きなんじゃないんですか?と問い返す英治。
はい、おらははなが好きです、でもおらじゃ駄目じゃん!あんたじゃなきゃ駄目どう!と答える朝市。
掃除の手を止め、聞いているかよ。
ぐっすり眠っているはな。
酔いつぶれていた郁弥が目を覚まし、一点を見つめています。
翌日。
はなに会わずに甲府へ帰っていく朝市と武。
聡文堂。
安東さん、後でちょっと話したい事があるんです、兄の事で・・・と伝える郁弥。
夜。カフェー・ドミンゴ。
ゆうべ、ここで兄と朝市さんが話しているのを聞いてしまいましたと切り出す郁弥。
それで?と聞くはな。
やはり兄とあなたは心が心が通じ合っていたんですね、義姉さんも気が付いていましたと言う郁弥。
それで・・・お義姉さん、英治さんと別れたいなんて言い出したんですかと聞くかよ。
きっとそうですと答える郁弥。
動揺するはな。
義姉さんの気持ち思うと、僕は兄とあなたが一緒になるのだけは許せないんですと打ち明ける郁弥。
好きだとか一緒にいてえだとか、そういう気持ちは全部甲州の山ん中に捨ててきましたから、どうか安心して下さいと言うはな。
分かりましたと微笑む郁弥。
聡文堂。
郁弥が英治から預かった挿絵を届けに来ます。
挿絵を見て、すてき・・・と微笑むはな。
これは・・・はなさんよねと微笑む亜矢子。
えっ?と亜矢子を見るはな。
だって、この女の子、想像の翼を広げてると答える亜矢子。
てっ・・・と挿絵をよく見るはな。
何で大事な話をいつもいつもドミンゴでするの?かよに聞かさないとダメなん??
「村岡さんとはいい仕事の仲間でいたいんです」、これがいつ変わるんだろう?