「梅ちゃん先生」第116回
安岡製作所。
得意先の発注ミスで、てんてこ舞いの一同。
おらも何か?手伝いたいと言う光男。
いいから、表でも掃除しててくれと返事する信郎。
表に出、みんなの作業をしているところを見ている光男。
夕方。
あの仕事どうなった?と信郎に尋ねる梅子。
なんとか終わりましたと答える光男。
幸吉達は飲みに出たそうです。
そう、よかったねと微笑む梅子。
はあと、うれしそうじゃない光男。
笑わない光男が気になる梅子。
立ち去る光男。
夜。2階。
梅子と信郎が布団に寝ています。
物音で目を覚ます梅子。
また、階下から物音がします。
起き上がり、信郎を起こす梅子。
木槌を手に、恐る恐る工場へ行く信郎と梅子。
工場のドアを開く信郎。
工場にいたのは光男です。
何してるの?と尋ねる梅子。
バリ取りの練習をしてましたと答える光男。
何やってんだ、光男君にはまだ早いと言う信郎。
んでも、早く出来るようになりたいんですと言う光男。
幸吉と和子が起きてきます。
バリ取りを教えて下さいと幸吉に頭を下げる光男。
バカ野郎!と怒鳴る幸吉。
職人は最初は雑用係と決まっていて、やっと機械に触らせてもらっても簡単な事しかやらせてもらえず、それでも失敗ばかり、何度も怒鳴られながらゆっくり上達していくもんだと教えます。
んでも、役に立ってねえのに給料ばしもらって・・・と言う光男。
それでいいんだ、一から育てようって事でお前を採用したんだ、このノブだってよ何にも分かんねえとこからここまで来んだ、言ってみりゃ自分の子ども育てんのと一緒だと言う幸吉。
すいませんと頭を下げる光男。
分かったらさっさと寝ろと言い残し、立ち去る幸吉と和子。
そういう事だ、戻って寝ろと言い残し、立ち去る信郎。
ありがとうございますと頭を下げる光男。
幸吉もたまにはいい事言うな。でも、無用心だから鍵はかけましょうね。
私ね、昔から何をやっても駄目だったの、医専に入った年なんて4科目も赤点を取ったと打ち明ける梅子。
勉強しなかったんですか?と尋ねる光男。
したわと答える梅子。
だのに、どうやったら4科目も赤点取れるんですかと尋ねる光男。
不思議でしょと笑う梅子。
笑う光男。
でも少しずつ頑張って、周りのみんなから力をもらって、ふと気付いたら医者になってると言う梅子。
梅子を見る光男。
だから光男君も焦らないでね、お父さん達を信じて頑張ってと言う梅子。
ありがとうございますと頭を下げ、出て行く光男。
下村家。
食事する一同。
本を読む時間はあるのかね?と光男に尋ねる建造。
昼休みの時なんかにもと答える光男。
隣のバカ親父が、「職人が本を読む必要はない」などと言ったら、私が意見してやる、隣のバカ親父はどうせ労働者の権利など・・・と言う建造。
バカ親父ではありません!と、建造の言葉を遮る光男。
光男を見る芳子と正枝。
親父さんはおらば本当にいい職人に育てようって思って下さってます、信郎さんと同じように自分の息子と区別無く育てようと、こったらありがてえ事がどこにあるでしょうか、下村先生っていったって、親父さんを悪くおっしゃる事は見過ごせませんと言う光男。
そう言ってしまってから、正枝と芳子の視線に気づき、すいません!偉そうな事をと謝る光男。
いや・・・と首を横に振る建造。
安岡製作所。
作業をしている幸吉達。
建造が来ます。
何の用だよ?と尋ねる幸吉。
ちょっと仕事を見に来たと答える建造。
勝手にしろと言う幸吉。
作業に戻ります。
工場を見回す建造。
機械を操作する幸吉に近づきます。
今している作業を尋ねる建造。
機械の使い方や作業の内容を説明する幸吉。
感心する建造。
昨夜の光男の言葉を思い出します。
[回想]
親父さんはおらば本当にいい職人に育てようって思って下さってますと訴える光男。
作業する幸吉を見つめる建造。
あ~もう!やりにくてしょうがねえなと機械を止めて建造を見る幸吉。
信郎の所に行く建造。
この間はあんな事を言ってすまなかったと謝ります。
え?と驚く信郎。
私が悪かったと頭を下げる建造。
あ、いえと答える信郎。
光男の前に行く建造。
光男君は・・・いい所に就職したと言い残して立ち去ります。
建造を目で追う一同。
微笑み、作業を再開する信郎と光男。
居間。
へえ~、うちの父が謝ったの?と感心する梅子。
あいつ、俺の事、さんざんバカにしたくせに、何で謝る気になったんだと不思議がる幸吉。
光男君が何か言ってくれたんじゃないかなと言う梅子。
やっぱり、お前ら、隣で暮らすかと言い出す幸吉。
え?と幸吉を見る和子と信郎。
梅ちゃんの親父が意地張るのやめたんだ、俺だけ意地張ってちゃ格好つかねえ、それに光男はうちで暮らすのが筋だよ、寝起きを共にして育てて行かないとなあと言う幸吉。
ありがとうございますと頭を下げる梅子。
下村家。居間。
自分達2人がここで暮らすと言う梅子。
行ったり来たり、落ち着きのない連中だなと言う建造。
光男君が早く仕事を覚えるためにも、あっちで暮らした方がいいと思うのと言う梅子。
光男を見、いつでも本を借りに来なさいと言う建造。
ありがとうございます、短い間でしたがお世話になりましたと頭を下げる光男。
元気でなと声をかける建造。
隣に戻るだけじゃないのと笑う正枝。
これからよろしくおねがいしますと建造に頭を下げる信郎。
よろしくお願いしますと頭を下げる梅子。
診療所の看板を、この際、安岡医院に変えたらどうだと勧める建造。
え?いいのと聞く梅子。
隣の親父がお前達がこっちで住むのを許したんだ、こっちも何か折れないと借りを作る事になると言う建造。
どうしても素直になれない人なのねと笑う正枝。
夜。2階。
何だか出戻ってしまった気分ねと言う梅子。
これでいいんだと言う信郎。
後は、信郎と建造がうまくやっていけるかどうかだけです。
[こうして梅子と信郎の下村家での生活が始まったのでした。]
建造の心変わりの早い事。笑
少年に諭される大学教授。
梅ちゃんも実家に住めるようになって、家事しなくても大丈夫だし、ラッキーですよね。
これからも2人の親父のつまらない意地の張り合い、貸し借りがどうだとかの争いが中心に物語は進むのかな?建造と信郎はまた何かで衝突するだろうし・・・。
下村家、安岡家中心だとつまらないでしょうね。