「あれ、風車かな?」
上下に揺れながら回転しているエビをさして言う
「違うんじゃない?」
「温泉でも組み上げてるのかも」
「それだ」
「多分風をうまく吸収できるように計算されつくされた設計なんだよ」
「なるほどー。」
箱根に着いた2人はいきなり目に飛び込んで来たエビを見て笑いながらそんな会話をしていた。
長い冬が明け、ようやく旅の季節がやってきた。
と言っても今回は箱根
近場と言えば近場
遠足みたいなものかな?
さらに一週間前に突然決めたそんな旅行
温泉でだらだらすること以外、何も決まっていなかった
なのでこの日、彫刻の森美術館に入ったのもたまたまであった。
ちなみに俺は絵画はそこそこ好きなんだけど、彫刻は苦手
どうもよくわからないんだよね。
まぁ絵画も大してわかってないけど。
もちろん、一緒にいるもう一人も素人
そんな2人が楽しむすべとしていつの間にか行われていたのが、
「題名当て」だった
その名の通り、目の前にある彫刻を見てそのタイトルを当てる
難しそうだとも思うが、意外とタイトルはシンプル
そこにあるヒントが目に留まればなんとか当てられなくも無いレベル
それでもまぁそうそう当たるもんじゃないけれど、意外と答えを見て惜しかったりすると悔しい遊び。
「密着」 に至っては思わず唸ってしまうほど。
あんまりリンクベタベタ貼ってるとよくないかもなのでこの辺でやめておくけど。
意外と盛り上がれるぞとだけは言っておく。
そんな中で現れた冒頭のオブジェ
「あれなーんだ?」
「空飛ぶエビ」
「風」
「あ、風いいねー」
今度は作品としてエビを見てそう話す
そしていよいよ答えを見る
『終わりのない対話』
「うわー難しい」
「でもなんかわかるかも」
「つうか、風車でも温泉を組み上げてもいないね」
「何が、風を理想的に吸収している形だよ」
「二人とも納得してたじゃん」
この後にまた二人は笑った。



