元中学校の先生のブログ

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※6年間続けた教員を辞め現在ニュージーランドでワーホリ中。
自分が忘れないように、徒然なるままに日記をかいています。

教室掲示へのこだわり

 



 新学期が始まって先生方は本当に大変な準備期間を終えた頃だと思います。この春休みは本当に短すぎます。学年や学級のことだけでなく、教科や校務分掌の年間計画を考えるには、あまりにも短すぎます。

 春はキックオフの季節です。そして最初こそ肝心。黄金の三日間と呼ばれる大切なスタートの時期だと思います。

 学級作りにおいても、この最初の数日は非常に大事になってきます。さまざまなルールを構築する期間だと思います。その中に教室掲示も含まれてきます。担任の先生としてどんな意図を持って教室環境を作るのかを考えていきましょう。

 


 1. 何を掲示するか

 一般的には以下のものを教室内の壁に掲示することが多いと思います。

 

 目標系・・・学校目標、学年目標、学級目標、       行事の目標など

 作品系・・・絵、書道、感想文など

 写真系・・・集合写真など

 諸活動系・・・委員会活動の記録など

 その他・・・お知らせなど

 


 2. 掲示する・しない目的

 教室掲示にこだわる先生もいれば、ほとんど何も掲示しない先生もいます。また、学年で何をどこに掲示するかが決まっていて担任の先生の思い通りにならない先生もいるかと思います。

 いろんな状況があると思いますが、担任の先生が意図を持っていれば、掲示してもしなくても良いと思います。もちろんその中で、他の先生方と相談する必要もあると思います。つまり教室掲示をすることだけが正解だとは思っていません

 

 ◆教室掲示をする目的

 ①学級の一体感が生まれる

 ②普段から目にすることで大事なことが明確に  なる

 ③口頭の連絡だけでは忘れてしまうことも、文  字で残っていれば再度確認できる

 ④他の作品を見ることで、鑑賞する力がつく

 

 ◆教室掲示をしない目的

 ①視覚による刺激を抑えるため

 ②業務のスリム化

 ③大事なものを際立たせるため

 


 3. それぞれのの役割

 教室で生徒は、授業を受けたり昼休みを過ごしたり、さまざまな活動をします。もちろん授業中は集中しないといけないし、休み時間にはリラックスしてもらいたいです。その中でそれぞれの壁に意味を持たせることで、掲示物のこだわりも強くなります。

 

 前面・・・授業中に見る

      集中力が妨げられないように配慮す      る。

 

 側面・・・授業中に見える頻度は低い

      目標などの重要性の高いものを貼る      が、写真などは貼らない。

 

 背面・・・授業中に見る機会は少ない

      写真やさまざまな活動など、学級ら      しさを表現することができる。

 


 4. 注意点

 教室掲示をこだわりたい人への注意点としては以下の点が挙げられる。チェックリストを作ってみたので、ぜひ参考にしてほしい。

 



 ①生徒に刺激を与えるような色を使っていない  か。(黄色、蛍光色など)

 ②タイムリーなものを掲示できているか。

 ③写真を掲示する場合は、いたずら等に気をつ  けているか。

 ④生徒をなるべく均等に掲示できているか。

 ⑤授業に集中しやすいように配置されている  か。

 ⑥文字が多すぎて、情報量が多すぎになってい  ないか。

 ⑦頑張りすぎてないか。

 



 集中して授業を受けることは最も重要だと思うので、教室掲示がその妨げになっていないかを確認しましょう。また、学級の一体感のために掲示物作成にこだわりすぎて、たくさんの時間を費やしていないか考えましょう。

 「先生も一生懸命学級のために色々作ってくれている!」と生徒に思わせるために、生徒の登校時間に掲示をしたり、生徒に手伝ってもらうこともいいと思います。(夜中一生懸命に貼っていたこともあったなぁ。そうならないように!)

 


 5. まとめ

 教室掲示は授業に集中させつつ、学級の一体感を高めることのできる手段だと思いますが、刺激の強い色や写真などの掲示には配慮が必要です。多様な生徒が在籍する学校だからこそ、生徒のニーズに合わせていく必要がありますね。視覚的な情報を上手にコントロールできると良いですね

 教室の配置等についてユニバーサルデザインという言葉があるので、気になる人は調べてみてください。

 いろんな先生と相談しながら教室掲示にこだわりを持ってみましょう。