快晴だった。


山奥では紅葉狩りシーズンとなったようだ。






先日、後輩が研究室に来なくなり
急に 大学院を辞めたいと言ってきた。




いや、
正確には 辞めて 来年就活するということだった。

意思は堅いようで、なんでも カウンセラーと親以外は誰にも相談せず決めたようだ。


正直、僕ら同僚も頼ってくれればよいものの
大学生活を殆ど 友達無しで生活してきた
彼にしてみれば 相談することで迷惑をかけてしまうと感じたらしい。


そして、
挙げ句の果てには 
働けるなら何処でもいいとの事だ。




その後輩は 色々とあり 仲良く 研究以外も
ソフトボールやマラソン、外食、飲み会など
大勢で絡んでいたわけで 
この急な判断に 驚いている。




しかし、まぁ
クソ真面目で 自由奔放で 情が熱く 芯が太い僕がアドバイスしようとしたところで

彼を傷つけてしまう。



全ての人が 悩んだ時、誰かに助けてもらう事で寄り添ってもらう事で 救われるわけではないようだ。



彼は
自分を信じ 進路を決めた。
信じたいのは 自分 であり それと同時に、
自分を信じることが 正しいと思っていることに疑問も感じているようだった。





恐らく 時間が経てば 彼から話しをしてくるだろう。気持ちが変わろうが、変わらまいが 
ゆっくりと、うなづいて、聞いてやりたい。

待ってあげたい。