原美鈴(奈緒)は高校教師。親友(?)の美奈子(三吉彩花)に近々早藤(風間俊介)と結構する事を告げられる。早藤はエリートサラリーマンだが、美奈子と付き合う一方で美鈴をレイプし、その後ずっと関係を迫っているのだ。

美鈴が担任を務めるクラスでは生徒の新妻(猪狩槍弥)がバイト先で人妻と関係を持ってしまい、女性不審に陥っていた。美鈴はその事を知らされても、自分も早藤から理不尽な扱いを受けている身で、あらゆる男女の性交は男の責任による、と決めつけている美鈴には、とても新妻を援助出来る精神状態にはないのだった…


"その感情は、あなたの中にもきっとある。男女の性の不条理に切り込む衝撃作"

とポスターにあります。

美鈴は早藤から逃れようともしないし、早藤は明らかにクズなのに、美奈子は彼を基準に据えて、周りの事象を否定しようとする。

ワタシにとっては"こんな奴らどうなろうと自業自得じゃバカ"なんだけど…それ故物語に入り込めないのだけど、しかしポスターに書かれている通り、"誰にでもあるであろう小さなエゴとか、人のせいにして自己の正当性を確保するところ等を遠慮なく盛大に表現してみました"っと言う作品なんだろうなぁ…と捉え、ひとまず納得はしました。

…って事で、一応ワタシなりにこの作品の核心は押さえた上で言いますが、コレはキライなヤツです。

男女の…イヤ人の性には確かに不条理が存在するでしょうが、悪意を持って具現化する、そのやり方がキライです。


ラストに美鈴がちょっとだけ柔らかい表情になったのが救いでした。例えそれが"白い嘘"だったとしても、あれがなかったら怒髪天をつく事になったかも…。