公開直前になって1998年のVシネマのリメイクだと知り、その際"黒澤清監督作品"である事を初めて意識して、「むむ…乗れないかも…」と思ったのです。かの人の作品は、昔レンタルビデオ通いをしていた時に、評判だった「CURE」を観たのですが、全くダメだったのです。何がイイのか、どこがイイのか、理解できない。その後その時々の気分でランダムに様々な映画を観る中で、彼の作品に当たる事はありませんでした。それはつまり根本的な所で合わないのでしょう。でもリメイクされたって事は、しかもフランスでって事は、ワタシにゃ分からない良さがあるって事なんですよねぇ。

取り敢えず映画の前日夜に配信で旧作(Vシネマ)をチェック。子供を惨殺された男と彼の復讐をサポートする男の復讐劇。サポート男に哀川翔、子供を失った男に香川照之。主演は哀川さんです。

…で、やっぱり乗れなかった…。ワタシにはその真意がハッキリしない様な映画でしたが、再構築されたら面白くなる可能性はある。そんな気がしました。


舞台はフランスです。哀川翔さんの役どころに柴咲コウさん。香川照之さんの所にダミアン・ボナールさん、この人ラ・リジ監督の「レ・ミゼラブル」の主演の人で、他でも色々な賞を受賞している人です。

前作はVシネマですから、やっぱりB級感ありありでしたが、今回その辺はしっかりしています。ワタシとしてはストーリー展開自体の視点が変わっている事を期待していましたが、そこは前作と一緒でした。なのでやっぱりどこがキモなのかわからない。旧作には無い役どころの西島秀俊さんなんか何の為に配役されていたのかさえわからない。

…なんか釈然としないのです。

やっぱり相性がよくないんでしょう。

"ソリが合わない"って事があるんですねぇ。