俗に言う"胸くそ映画"あんまり好きじゃありません。今作は劇場予告の段階からキービジュアルまで、完全にそっち系を纏ってたので、パスしようかと思ってたのですが、何となく悪くなさそうな評判が聞こえてきたし、"胸くそ映画"の代表作(?)「ダンサー・イン・ザ・ダーク」嫌いなのか?、と言われれば、そんな事はない訳で…。


萩乃(佐津川愛美)は篤紘(竹財輝之助)の後妻で、彼の連れ子の萌花(植原星空)と3人で東京近郊で中古の一軒家に越してくる。萩乃は家族に恵まれない環境で育ち、篤紘の前妻はアル中で家に火をつけて無くなり、萌花は命に別状はなかったが右手に重篤な火傷後が残っている。それぞれトラウマを抱えつつ、萩乃と萌花はそれでも少しずつ近づいていた。しかし、購入した一軒家には、ちーちゃんと呼ばれるナゾの(悪魔の様な)少女が出没するのだった。


多分、"胸くそ系"なのでしょう。

話の締めくくりも「まぁ、そうなるわナ」だし。

劇中「なんでそうなる?」的な事も結構あります。

その要素で言えば"イマイチ"と言ってしまうヤツでした。

…けど、悪くない!

なんならワタシは"胸くそ系"だとも思わない!


あり得ない様な事が(物理的に無理な事も)起こったりして、"惨劇"と言っていい状況なのですが、エキセントリックに騒ぐヤツがいない。意外と人が死なない。結局、惨劇は映画的な色合いでしかない。

萩乃役の佐津川愛美さんが良かった。勿論それは内藤瑛亮監督の演出が良かった、と言う事でもある訳でしょうが、ともあれ、彼女の演技が作品のキモだと言っても過言ではないでしょう。ワタシはそう解釈しました。


観て良かった…。