この↑ポスターだけを頼りに鑑賞しました。SF好きなのです。ちょっと哲学的だったりするヤツが好きなのです。このポスター、ちょっといけてそうでしょ?

これでドンピシャだったら、堪らん満足感得られますよ。ホントに偶にそう言う事ありますからね。それはもう"カイカン"と言って良い位です。


…ま、出だしでこんなこと言ってる時はだいたいハズレの時なんですが😥


地球の生態系が崩れてしまい、地表は荒廃。要塞都市・シタデルに住む支配層と食糧確保もままならない"外"に暮らすそれ以外の人々。食糧に出来る野菜でさえ、一代しか育たない物になってしまい、それらはシタデルの住人が管理している。

こんな感じの説明が冒頭に入ります。

主人公は外の世界に暮らすヴェスパーと言う少女。父と暮らしているが、彼は全く動けず自力では言葉も発せられない。頭位の大きさのロボットに近いドローンが父と繋がっていて、これが外にも出られれば、彼の声も発せられる。彼は以前軍隊に所属していて負傷し、このドローンだけあてがわれて捨てられたらしい。ある日ヴェスパーは要塞都市を小型飛行機(大型ドローンかな?)で脱出して墜落した女性を森で助ける。彼女は世界を変えられるほどの秘密を帯びた人造人間だった…


骨子は良いのですよ。

おまけに荒廃した土地は大部分が森で、ここの植物が動物の体液を吸う触手を持っていたり、地面にも同じ様な感じのヤツが潜んでいたり、特殊な草に異常な攻撃性を持つ虫みたいなヤツが生息していたりと、SF好きを喜ばせる要素もしっかり…。

しかしなんだかストーリーが面白くない。

フランス、リトアニア、ベルギー合作の作品。ヨーロッパ映画にありがちな、所謂説明セリフ無しスタイル。それはある意味"心地良く"もありますが、時としてある事象については"謎のまま"。この映画の場合は「世界を変えられるほどの秘密を帯びた女が、何故存在するのか」あたりの事に付いての掘り下げが無く、彼女の心情にも触れない。どうもこの辺が理解できない。彼女は人造人間なのだ。だからその心情などは察するに値しない…のか?欧米の心理の根底にはそう言う所は確かにあると思う。例えばあれ程多様な種類の犬があちらに存在するのは、決してパートナーとして犬を愛してきたからではなく、どちらかといえば道具として容赦なく改造ーー要するに交配と失敗作の処分ーーを繰り返したから、つまり言ってしまえば、愛を注ぐのはあくまでも自分の意にそう物に、なのだ。これはちょっと解釈広げ過ぎかも知れないけど、そんなことまで想ってしまいましたよ。

その他にも「"アイツら"は何故存在するのか」と言う様な存在もあったりして…

全編観終えても謎が残るのはケシカラン!なんてつもりはないのですが…


ざんねん!

でございました🙇