Kside








ふふふ、
さぞかし驚いているでしょうね。






チョンさんのブランドのサイトにチャンミンがモデルとしてアップされる予定だったのを、
数日前にサイト運営のコンサルへ別の写真でアップするように依頼をした。




そんなことできるのかって?
もともとこのサイト運営をチョンさんに紹介したのは私なのよね。
うちの事務所が昔っからお付き合いがあるから権力使わせていただきました。




だって、あの二人は分かってないの。
二人並んだときの破壊力っていうか、
萌え力?というのかしら、
とにかく私のテンション爆あがり。
チョンさんのブランド立ち上げを祝しての私からのサプライズってところかしら。




あと、




うちの大事な、これから稼ぎ額になるであろうチャンミンを奪ったんだからこれぐらい反撃しても許されるわよね♡
















ほーら、
サイト内のコメント欄には写真への高評価
なコメントが投稿されている。



"SNSの写真よりこっちがいい!"




あ、SNSはチョンさんが直接運営してるからさすがにサプライズできなかったけど、
やっぱり皆見る目があるわね。

これからも萌えを提供するように助言してあげないと。































Yside








なんか、コメント欄が怖い。
別に高評価をもらってるし、マイナスなコメントは無いのだけど、




『俺たち二人の写真へのコメントばかりだよ....』

「ユノ、はいお茶」

『ありがとうチャンミン』

「どうしたの?」

『ん?皆俺たちの写真へのコメントばかりで、デザインっていうか服のことにはあまり触れてないから、ちょっとな』

「.................」

『俺はデザインで勝負したいから』

「.................ゆの」

『でも、興味を持ってもらうってことはスタートとしては良いことだけど』

「.........キムさんに僕から言おうか?」

『ん?大丈夫、チャンミンは可愛いから』

「なっ?!」

『俺が選んだ写真も、サイトの写真もどっちも可愛いから気にするな』

「でも.....」

『現にチャンミンが着用した服は注文が順調だから、ありがとな』

「..........なんでも言ってね」

『ん、』


















"よっ、社長!"

『馬鹿なこと言うなアホのドンヘ』





郊外にある俺たちの家に初めての客人。
といってもアホのドンヘだが。
まぁこんな遠くまで来てくれているだけで有難いと思うべきなんだろう。




"ひっでぇー言いぐさだな"

『お前が馬鹿すぎるのが悪い』

"社長は社長じゃねーか、自分のブランドもってるんだから"

『.................』

"予約も順調らしーし、よかったな"

『あぁ、』

"ん?浮かない顔だな。チャンミンくんとなんかあったのか?"

『なんでチャンミンが出てくんだよ』

"ユノの情緒はチャンミンくんによって支配されているから"

『んなわけあるか!』

"気づいてねーのかよ!"




まぁドンヘの言うこともあながち間違ってはない。
俺が喜ぶのも、ヘコむのも、チャンミンが関わっていることが多い。
でも今回はちょっと違う。




折角自分のブランドをスタートできたっていうのに、
世間は俺とチャンミンのことばかり。






『はぁぁぁ』

"あれ?ガチ悩み?"

『悩みってわけじゃねーけど、
んー?悩みか?』

"珍しいじゃん、黒か白かしか考えてねーようなユノが"

『実はさ.....』





ドンヘは同じデザイナーとして、
俺の気持ちを理解してくれるんじねーかなと思い俺のこの微妙な感情を話してみた。






















"バカじゃね?"

『おい!』

"いやーバカすぎてドンヘくんビックリ。
アホのドンヘとか言ってる奴が一番アホだな。アホのユノ!"

『ひでぇーな』

"お前.....いつも俺に言ってる台詞だからな"

『.................』








ドンヘはマジでアホなんだから
俺がそう言っても悪くない。
でもそんなドンヘに俺をアホと呼ばれるのは納得いかない。







"俺なら泣いて喜ぶけどね"

『はぁ?!』

"どんな方法であっても、
自分のブランドが注目を浴びるんだから"

『でもそれは俺の実力でではない』

"本当に実力とか才能がある奴は、
一過性で終わらない"

『.................』

"今は違う意味で注目されてるかもしんねーけど、そんなもの一過性に過ぎない。
興味本位で買ったお前の服も、
お前に実力があれば必ず評価される"

『ドンヘ...』

"だから俺なら自信をもって今の状況を泣いて喜ぶけどね"

『.................そう、だな』

"分かればよろしい"






ドンヘってたまに俺の頭をドーンッと殴ったような衝撃的なことを言う。
確かに、今は俺とチャンミンしか見ていなくても、
たとえ興味本位で買ってくれた服でも、
後に俺を認めてくれるほどのデザインを
作り続ければいいってことじゃん。




"使えるものは使っておけよ"

『そうだな...』

"さっ、腹へったわ。
チャンミンくんの手料理とか食べたいわ"

『お前.....図々しいな』

"ひっど!"






大袈裟に悲しむドンヘに
俺の悩みもモヤモヤも消えてしまった。




持つべきものは友ってやつだな。









『仕方ねーな、
チャンミ――ン!アホのドンヘがチャンミンの手料理が食べたいって』





ガチャッ






「はーい、既に準備してますよ。
リビングへどうぞドンヘさん!」

"さっすがチャンミンくん!
俺の嫁になんねーかなー??"

『ふざけんな!!!』






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