ヘンリー・ ジェームズの小説「ねじの回転」の前日談

 

20世紀初頭のイギリス。

田園地帯の大邸宅に両親を事故で亡くした幼い姉弟フローラとマイルズが住んでいる。

彼らの遊び相手は、常識にとらわれない粗野な下男クイント。

館に同居し、姉弟の世話をしている家政婦のグロース夫人と家庭教師ジェスル。

クイントとジェスルは倒錯した男女関係にある。

 

孤独なクイントやジェスルは互いに求めあうが、

身分的に対等な関係にはなれず、ましてや結婚など出来るわけもなく。

ジェスルはクイントを見下しながらも

彼を求めずにはいられない。

いら立つクイントは暴力的に振る舞う。

 

同じ館で働く女性たちから見下される立場のクイントの劣等感も分かるし、

(その分無垢な子供たちやジェスルを支配したがる心理も)

見下しているはずの男と関係を持ってしまう

孤独なジェスルの気持ちも分かるなあ。。。

 

幼い姉弟は親からも叔父からも放置されているし、

クイントにしてもジェスルにしても

親に関してあまり良い思い出は持っていないらしく、

皆孤独な人々であると言えるでしょう。

この家で唯一健全な精神の持ち主であると思われるグロース夫人が

憎まれてしまうのは理不尽なのだけど、

登場人物たちの誰に対しても、

厳しいながら思い遣りは持っているのにね。。。

(でも彼女を疎ましく思ってしまう他の登場人物の気持ちも分かってしまう。。。

私が品行方正じゃないせいか?)

 

肉親の愛情を知らず、精神が成熟しないまま、

クイントとジェスルの倒錯した関係に関わってしまい、

二人の関係を彼らなりに理解しようとしてしまったことから

悲劇は起こったのでしょうか。。。


カエルの一件では、フローラのほうは感情的になっているのに対し、

マイルズのほうは理屈で考えようとしているのが印象的だった。

この時点では、フローラはまだ優しかったのに、

マイルズのほうはよく見る悪ガキだなと。

 

一般的に子供って無垢なだけに残酷だなと思うこともある。

(彼らが悪いわけじゃないけど。私自身もそうだったし)

だからこそ肉親の愛情とかしつけはとても大事な事だと思う。

 

クイント役のマーロン・ブランドは

若い頃の美貌はどこへやら。。。

粗野さしか残ってないような(^◇^;)

役柄にはぴったりだけど、もっと若い男性が演じても良かったような。

ジェスル役のステファニー・ビーチャムは

お堅い家庭教師を清楚に演じ、

あまり化粧気がないだけにかえって美しさと色香が際立っていたように思う。

 

 

 

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映画のノベライズ本。

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ベースとなったねじの回転も、新訳を買ってあるので、

読み返したいと思います。

 

 

休日の勉強。

レアジョブレッスン、デイリーヨミウリ1記事音読、「失われた時を求めて」原書1頁

映画「エルELLE」原作原書2頁、モーツァルトピアノソナタ2曲練習、ベリーダンス、ドット・インストール

 

ドット・インストールは「CSS入門」全17回を始めました。

第1回は #01 はじめてのCSSを書いてみよう

自分のサイトが段々出来てくるのが楽しいです♪