■「ゲルマントのほう」原書187頁目、岩波文庫版第6巻47~51頁目を読みました。

 

 

 

ヴィルパリジ夫人の文学的素養les dispositions littérairesはルロワ夫人の軽蔑dédainを生んだ。

おかげでヴィルパリジ夫人はルロワ夫人たちからサロンに招待されることもなく、

本を書くための余暇が生まれたのだ。

 

そこへ一人のアリー・アントワネット風の髪型をした老婦人が入ってくる。

高貴な出自tout en étant d'une grande naissanceにかかわらず、様々な理由から今はサロンに屑同然の人間しか招待することができない夫人達の一人であった。ヴィルパリジ夫人は彼女達と親しく付き合っていたétait fort lieé avecものの内心では嫌っていた。自分と境遇leur situationが似すぎているからであった。

彼女達のライバル関係des rivalitésは一種の生存競争une sorte de lutte pour la vieと化していたのだった。(怖っ)

 

文学的素養がなぜ軽蔑を生むのか。。。

この時代でも文学の話題は遊び好きな人たちには気取っていると思われていたのでしょうか?似たもの同士仲の良いふりをしながら内心では嫌っているというのも、よくある人間関係のように思えますね。。。

 

★プルースト単語帳(フランス語、日本語、英語)

 

disposition  傾向、見取り図、配置、機嫌、雰囲気 tendencylayoutdisposal、 mood  

réclamer   強く求める

atteler  馬などを車につける hitch up、harness

aigre  酸っぱい、気難しい sour、acid 、sharp

saynète  寸劇 playlet

délabré  老いぼれの、よぼよぼの 病気で弱った、荒廃した decrepit、dilapidated

 

 

昨夜ミュッセの「ロレンザッチョ」について調べていたら、

昔アール・デコの画家による挿絵本が出ていたことを知った。

 

昔読んだ荒俣宏さん(ファンですラブラブ)の本で、そういう挿絵本があることは知っていたけど、

何十万円もするものかと思っていたら、日本のオークションでもそう高くない値段で出品されている。1冊安めなものを買ってみた。届くのが楽しみ♪

 

バルビエ、マルティ、マルタン、ルパップ等、最近は画集も沢山出ているようですね。

 

 

 

 

これは荒俣宏さんの本。愛読書です♪