國前寺本堂 重要文化財 広島市

寛文11年(1671)の建立

まず、軒下の組物が省略されて塗籠められているのが特徴です。

建設当初から耐火目的で塗籠造の手法を取り入れていた寺院としても珍しい。

一見、古い寺院にしてはコンパクトに見えませんか。

同じ頃に幕府が梁間3間以上の大規模な寺院の新築を規制したため、

大きな屋根の形を見せないよう段差を付けて二重にしています。

背面から見ると、錣(しころ)葺きも特徴です。

錣は屋根を折ったように二段としていることですが、

背面に付き出した部分は仏間で、寄棟造としていますが、

下の屋根を本堂の庇と揃えているのでこの形になったようです。

こちらも広島市を訪れたら見たいですね。