一時期、少子化や過疎化による学校の統廃合、老朽化などで
地方において木造校舎の廃校が増加し、解体や転用が話題に
なった時期がありました。
この時期は、
藤森照信先生や堀勇良先生とともに建築探偵として活躍し
私自身も「日本の技術革新 」で大変お世話になった
国立科学博物館の清水慶一先生が書かれた「木造校舎の旅 」
や長野県の木造校舎について書かれた「校庭―木造校舎信州 」
など、様々な本が出版されました。
ある種の社会現象化ですね。
それが、近年は、市町村合併や経済不況などの影響により
極端な少子化が進み、都市部において鉄筋コンクリート造の校舎
の廃校が多数生じています。
京都市立皆山中学校もそのひとつでした。
同校は、2007年3月に閉校し、下京中学校に統合されたことで廃校となりました。
京都市営繕課の設計で昭和11年に竣工した鉄筋コンクリート造3階建ての校舎です。
写真は、2006年12月に撮影したものです。
左側の部分は、後年の増築部だと思います。
現在、校舎がどのような状況になっているのかわかりませんが
京都市教育委員会のサイト によると、同校の敷地に2010年4月
下京渉成小学校が新校舎で開校したとのことです。
サイトには道路沿いの写真が掲載されています。
どうやら2007年の閉校後に解体されてしまったようです。
廃校が、学校が廃止されるという意味であればこの学校は廃校ですが
校舎が廃止されるという意味であれば、すでに解体されたようなので
もう廃校とは呼べなくなってしまったということでしょうか・・・。
歴史的建築物では、木製の窓がどうしても注目されますが
スチールサッシの歴史も意外に古く
こうした風合いのスチールサッシもいいものですね。
バウハウス
に始まる工業化社会のさきがけの痕跡ですね。
このままでは
いずれこうした窓も見られなくなるのかもしれません。。
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