以前、カメラマンの小野さんが来られた際に、私なりにご案内したコースを紹介します。
午後便で帰国する際の午前のわずかな時間を使って主な建物を見たい、というご要望にそって考えたものです。
おおむね、外観を見る程度で、黒い点線で示した道を通ると1~1.5時間です。
一応どんな感じで見たか紹介しますが
後はアレンジしてみるといいと思います。
観光ガイドと照合してもらうと、もっとよくわかると思います。
ちなみに、コインロッカーは、MRTの地下や地下街で探してもほとんどありません。
台北の火車站、つまり鉄道駅の地下周辺を探してください。
かなりの数のロッカーがあります。
地下で地下鉄MRTを探すときは「捷運台北車站」や「捷運」の案内を追ってください。
「高鐡」は高速鉄道、「台鐡」は鉄道です。
「捷運地下街」という案内もありますが、これでも地下鉄方面に行けると思います。
スタートは、MRTの台大醫院站の2番出口です。
まず、台大醫院舊館を見ます。
1916年竣工で、直轄市定古蹟となっています。
ちなみに、日曜日が最適です。
見て回るものをここで紹介してしまうのもなんなので
画像は省略します。
次に、二二八紀念公園に向かい、二二八紀念館を見ます。
現在は、修復中ですが、外観はわかります。
ここからがポイントです。
公園内のある程度主だったものを見ようとするならば
台大醫院舊館を見てからは、通常とは違う回り方をします。
公園管理所の方に向かい、急公好義坊を見ます。
急公好義坊です。
1888年竣工です。
坊というのは、こうした鳥居のようなものなので
省略したい場合は、図のように回らず、直接、国立博物館
の正面に向かってもいいと思います。
坊を見た後は、音楽台と呼ばれるステージの前を通って
池を渡り、国立博物館の脇を抜けます。
そうすると目の前に古い鉄道あるガラスの建物が見えます。
鉄道は、好きな方は見てください。
歴史のある貴重な鉄道ですので。
その後、鉄道の建物の脇を抜けて道路に出ます。
正面に、現在は台湾博物館分館となっている
旧日本勧業銀行台北支店が見えます。
1933年竣工の建物です。
朝早い時間は開いていませんが、タイミングが良ければ
金庫室などがある内部を見てもいいと思います。
この日は、外観のみなので、内部の時間はカウントしていません。
隣には、1920年竣工の旧三井物産株式会社があります。
そのまま、角度を変えて写真をとりながら歩くと
国立台湾博物館の正面に出ます。
1915年竣工で、国定古蹟となっています。
内部は、ホール手前までは無料で行けるので
そこからホールをのぞくだけでも良さが実感できます。
脇にはミュージアムショップがあります。
ここの内装は、2005年に仲觀聯合建築師事務所が
手掛けています。
サインを使った内装が得意?の事務所で、他のものも
面白いものがあります。
博物館のものは、写真の方が良かったです・・。
その後、道路沿いに戻って2つの鳥居を見て
もうひとつの黃氏節孝坊を見ます。
そのままMRT台大醫院站のある道路に出て
右手に向かいます。
まっすぐ行くと、左手に1901年竣工の台北賓館が見えてきます。
国定古蹟です。
ただ、この建物は、次の写真のように門の柵からか
少し離れた場所でないと見えません。
台北賓館に出会うところは、とても広い道路です。
それを左に見ると景福門があり、右を見ると1919年竣工の
総統府(旧台湾総督府)庁舎が見えます。
国定古蹟です。
信号を渡りながら撮ると、総督府庁舎のちょうど正面くらいになります。
総督府に向かって歩きますが、この先には横断歩道がありません。
そのため、1934年竣工で国定古蹟の旧台北地方法院を目指すか
銀行建築を数多く手掛けた西村好時設計、1938年竣工の台湾銀行
(旧台北台湾銀行)を目指すかで道が分かれます。
この日は、旧台北地方法院を目指しましたが現在は修復中でした。
区画が広いので、諦めて台湾銀行を目指すとなると、旧総督府庁舎
をそのまま横切ることになるので、結構時間がかかります。
正面をじっくりみたい場合は、これもありです。
この日は、このまま總督府の脇を抜けて、次の角を右折し
左手に交換局と交通部を見ながら歩きます。
交換局は1937年竣工、交通部は1928年竣工で、ともに直轄市定
古蹟です。
交通部を見たところで左折し、左に交通部を見ながら次の角を右に
曲がります。
このまままっすぐ進むと、地図には落としていませんが合作銀行が
見えてきます。
旧台北第十信用合作社で、1927年竣工の直轄市定古蹟です。
この建物の右脇を入ると、左手に中山堂が見えてきます。
1936年竣工の旧台北公会堂です。
直轄市定古蹟です。
そして、MRT西門站に向かい、台北駅でバックをとってバスに乗る
というコースになります。
MRTの入口がある道路の左斜め向かいには
八角形のレンガ造の建物・紅樓劇場が見えます。
また、中山堂を抜けてまっすぐ進むと北門(承恩門)
郵便局、洋樓があります。
いずれも古蹟です。
北門の道路向かいには鉄道部の建物がありますが
修復中です。ちなみに、すでに4年くらい経っています。
内部を見たり、他のものを見たりアレンジする場合でも
だいたいの目安になるのではないかと思います。