戦争遺跡保存全国シンポジウムの見学会で訪れた掩体壕を紹介します。
掩体壕は、第二次大戦中に米軍の空襲から航空機を守る目的でつくられました。
南国市には、高知海軍航空隊当時の掩体壕が水田地帯に7基残っています。
建築年代は、いずれも昭和10年代とのことです。
爆撃から飛行機を守ることが目的のひとつであったのですが
地域によっては木造のものもあったそうです。
最近では、掩体壕も登録有形文化財に登録され
都道府県の『近代化遺産報告書』にも掲載されるなど建造物として注目されています。
飛行機の前方は翼で広くなり、後方は翼がないので細くなる。
掩体壕の形状は、飛行機が格納できる最小限の広さです。
土を盛り上げて足で踏み固め、コンクリートを流し込んでつくります。
日本が鉄不足となった終戦に近い頃には鉄が貴重なため
鉄筋が入る掩体壕ばかりではないので
構造的に安全な状態とはいえません。
周辺にはトーチカなど、掩体壕以外の戦争遺跡も現存しています。