ツイッターの方で
八百八町夢日記スペシャル
天保鬼ヶ島
での
青鬼役 の僕を
見つけてくださった
つぶやきがあり
大好きな 役だったので
嬉しくなりまして、、
今日は その
青鬼を演った時の事に
触れたいと 思います、、
青鬼
(ごめんなさい、とてもカッコ良いので隠したくないのですが
諸事情により 一部 ご尊顔 隠させて頂いております、、)
いつもより
うんと 悩んだ役でした
もちろん、殺陣です
この 青鬼をやる上で
殺陣で
一番 こだわったのは
抜刀
青鬼は いつも
背中に 大刀を背負っています
この 装備の仕方は
忍者が 代表的ですが
忍者以外にも
比較的二枚目の
ヒーロー的立ち位置のキャラクターに
やや多めな 装備方法です
佐々木小次郎も
そうですね
通常
刀を背負うとなると
右肩に柄(つか)が出ますが
これだと
大刀の長さと
手の長さ
ストロークからして
物理的に
絶対抜けません
映像では
カットを替えて
抜いたように 見せられます
が
、、、カットを替えずに抜きたい、、!
殺陣技術者としては
どうしても
カットを替えて
撮りたくはなかったのです
水戸黄門で
由美かおるさん扮する
お銀さんが
いつも背中に 刀を背負って
右から
ひょいっ と抜きますが
あれは
忍者刀
という 短い刀だから
成立しておりまして、、
青鬼が 使うのは
刃渡 80cm弱 の
少し長めの 刀、、
30cmほどの 柄を合わせると
110cm近くにもなる 大刀です
お銀さんのように
ひょいっ
という訳には いきません
今時 よくある
ボディバッグ みたいに
刀に
可動自由なヒモでもつけて
くるっと 前身に持って来て
前側で 抜けば
簡単なんでしょうけども
それでは
お銀さん式に
ダイレクトに 抜刀するタイプと比べれば
確実に 2フレーム、、
映画のコマ数でいけば
3秒近い ムダが出て
明らかに
よっこらしょっ
という感じになり
俊敏さに欠け
絶対に
かっこよくは 見えません
ほんの 数秒の事ですが
僕はこの
よっこらしょ
の 2フレームが
ものすごく 無様に思え
どうしても
ど~~しても
許せませんでした
いつもの 帯刀でもなく
役どころとしても
なかなか 珍しい役です
どうしても
ど~~~しても
やるからには カッコよく
やりたかったのです
大刀でも
忍者刀なみの速さで
俊敏に 抜刀したい、、、!
メラメラ 闘志が燃えます
何とかならないかと
必死で 考えました
台本を頂き
設定を確認して以降
脳味噌が
脱水症状起こしそうなくらい 考えて
ああでもない
こうでもない
道場で
考察、実践を 繰り返しましたが
どうにも
これだ!
の形に たどり着きません
鏡の前で
自分とにらめっこしながら
ふと
駆け出しの頃
とある舞台で
ご一緒した先輩が
同じく
刀を 背負って演るのに
右からは 抜けない、と
話しておられた事を 思い出しました、、
鏡に映る自分
さかさまの 自分
、、、そうか
簡単な事だ。
右がダメなら
左から 抜けばいいんだ、、
左側に柄を出して背負い
左手で 鯉口を握り
右手で 前から柄を持ち
前方へ 抜きました
ズバッ!
、、、これだ!
僕の 許しがたい
よっこらしょ、のもたつきもなく
理想の 範囲内で
抜くことが 出来ました
抜刀
映像で見れば
ほんの 一瞬で
終わってしまうのですが
だからこそ
そのたった数秒ほどで
いかに
人の目に 心に 残れるか
僕にとっては
譲れない ところなのです、、、
八百八町夢日記スペシャル
ご覧になる 機会があれば
(本当にごめんなさい、、、、)
抜刀のシーンで
思い出してやってください
ははあ、こういう事か と
解って頂けたら
とっても しあわせです、、、