「母ロス」という言葉があるそうです。
 
母を亡くした時に襲ってくる深い悲しみや苦悩のことだそうです。
人によっては何年も「母ロス」から抜けられず苦しんでいらっしゃる方も…。
 
母を亡くしてから何かを決める時、「お母さんだったらどうしただろう…どう思うだろう」と考えることが多くなりました。
 
ある日、あまりにも何もやる気が出なく、食事もほとんど食べてない今の私を見て母はどう思うだろう…と考えました。
 
母はすい臓がんと戦いながらもいつも娘の、いい歳した娘の心配ばかりしてました。
「私のことはいいから自分のことをやりなさい」この言葉を何回聞いたことか…。
 
母が今、私の姿を見ることが出来るなら、間違いなくこう言っていると思います。
「ちゃんと自分のことしなさい。私のことはいいから」と…。
 
私がちゃんと普通の生活を取り戻すことが母の希望なら、私は自分の為にも母の為にも元気にならないといけない…私が母ロスになったら母はまた「ごめんね…私のせいで迷惑かけてごめんね」と繰り返すに違いない。
 
そもそも母ロスは自分のさじ加減でなったりならなかったり出来るものでもないのかも知れない。
今、母ロスで苦しんでいる方たちもなりたかったわけじゃない。
母親との関係性や置かれている立場が異なるし、私なんかよりもずっと辛い思いをされてる方も沢山いらっしゃると思います。
現に私の姉はこれを話した時、
「そんな簡単に割り切れない」と泣いてました。
 
もしかしたら、私の考えが変なのかもしれません。
でも私が元気でいることで母が安心するならば、私は母ロスにはならない。
母ロスじゃない方向に自分で舵を取り、
母を安心させる為に元気を取り戻したい。
そう心底思いました。
 
それはそんなに簡単ではないし、はい今日から元気になります。ってわけにもいきません。
今日が大丈夫でも、また明日悲しみが襲ってくるかもしれないし。
でも、少しずつ取り戻そうと決めました。
行きつ戻りつしながら、元気を取り戻す為の準備をしていこうと思います。
 
お母様を亡くされて失意の底にいる全ての方が一日も早く元気を取り戻せますように…。