学生が無料で子どもの学習の手伝いをするボランティアにて、
小三の男の子のお母さんからこんな相談が。
「算数がどうしても集中して出来なくて、困ってるんですよ・・・」
そして、その子の前には公○式で配られたという大量のプリントが。
うーん、なるほど。
要するに、スモールステップで成功体験を積ませればいいとかいう問題でもなさそうだ。
口笛「制限時間を設けたりとかやってみました?」
母親「塾の先生に言われてやってみましたが、ダメでした。」
なるほどなるほど・・・
よし分かった。
口笛「じゃあねYくん、一問5秒で解けるかな?」
Yくん「うん、やってみる!」
すると、集中して軽々と十問を50秒以内で解いてしまったYくん。
驚くお母さん。
口笛「凄いなぁ!そんな早く出来たか~!じゃ次は一問3秒でいける?」
Yくん「・・・(こくん)」
次の十問は、おしくも三十秒には届かず。
めっちゃ悔しがるYくん。
一方、驚くお母さん。
母親「この子がこんなに集中してるの初めて見ました!学校の先生でも塾の先生に相談してもダメだったのに・・・」
口笛「・・・(照れて何も言えず、とりあえず愛想笑い)」
嬉しかった。
その時は、「クイズ タイムショック」を思い出してとっさに考えたのですが、
あとから考えるととても理に適った方法なんですね。
一問何秒ってのは、10問とか20問何秒よりも、分かりやすい。故に、自分がやろうとしていることに見通しが付きやすい。
そして、数秒という程良い難しさと緊張感の中で、良い感じにドーパミンが出てきて、脳を快の状態にもっていくことが出来ます。
こんなちょっとのことで、子どもって変わるんです。
もちろん、どの子にも効くわけじゃないです。
でも経験則から言うと、子どもって「○秒でやろう!」って言葉には良く反応します。
他の場面では、全然勉強道具をランドセルにしまわない子に対して、「じゃあ100秒で行くよ!」と秒数を入れただけでさっと動いてくれました。
それから腕時計をお母さんに貸して、
「さっきより問題難しかったからしょうがないよな。次は3秒で頑張ろうな!」
と言葉掛けした後、他の子を見に行きました。
しかし、またしばらくして様子を見に行くと、さっきのお母さんが、
「さっきのは飽きちゃったみたいです」
と失望感たっぷりの表情で迎えてくれました。
その後の対応についてはまた明日。