こんにちはKintaです。
今日は人間性心理学でよく経営学にも話が出てくるマズローの5つの欲求に関して話をしたいと思います。
マズローの5つの欲求の話が出る際、よくピラミッドの絵を見ることがあると思います。
下から
生理的欲求
安全の欲求
所属と愛の欲求
承認の欲求
自己実現の欲求
とピラミッド型に並んでいる図です。
私も初めてマズローの欲求階層論について知ったとき、このピラミッド型の絵を見ながら学習したのですが、
このピラミッド
まさかのマズローが作ったものではありません。
マズローは「人間の動機付けに関する理論」という論文で欲求階層論を公表したのですが、この時このピラミッド型の絵は用いられていません。
誰かが説明しやすいように作ったらしく、だれが作成したものかは知ることできませんでした。(知っている方いたら教えてください)
このピラミッド型の絵なのですが、わかりやすく欲求階層論を表している一方で、もともとのマズローが考えた欲求階層論から少し外れた考えを与える可能性があると考えています。
このピラミッド型の絵からはまるで低層の欲求、生理的欲求や安全の欲求を満たさなければ上層の欲求が生まれないように受け取れてしまいませんでしょうか。
これはもともとのマズローの理論とは少しずれた考え方だと思います。
マズローは欲求を階層化していますが、これらが順番に満たされないといけないといった必然性は言っていません。
3度の飯より~が好き
という言葉があるように、生理的欲求以上に自己実現の欲求が優先される人は現実にいると思います。
ただし、上層の欲求になるほど、低層の欲求のように強くて御しがたいものではない特徴をもつのでその他の圧力によってつぶされてしまいやすいという側面を持ちます。
そのため、自己実現の欲求を見るからに発揮している人を見たときに、
その他の欲求がすでに満たされているから自己実現に移れていると考えてしまうと、
その他の欲求が満たされていないことを放棄してしまう可能性が出るなと危惧しています。
具体的には経営者から見た際に、社員が自己実現をするために日々努力をしている姿をみて、その環境に満足してくれているからその姿が生まれていると考えてしまうと、実はその社員はその時点では自己実現がその他の欲求よりも優先されていただけで、その他の部分の欲求は満たされておらず、会社の環境に不満が多く、自己実現をかなえるためにも別の環境を求めているかもしれないということを見落とすことになるということです。