JR東日本とJR東海の神連携【長野行き通勤快速】 | しなのは走るよ♩♫どこまでも☆♩♫♬

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よろしくお願いします。

 

みなさんこんにちは。

 

Zelpher(ゼルファー)です。

 

本日は長野県の塩尻駅に来ています。

 

 

今回のテーマなんですが、塩尻始発で平日の早朝に1本だけ運転されるレアな快速列車に乗って、長野駅まで行ってみようと思います。

 

 

 6:57発 快速長野ゆき


 

今回乗車するこの快速列車は基本平日のみの運転となっていて、土日等は運休する設定となっています。


続いて、この列車の細かい特徴を見ていきます。



 この列車の特徴


この列車の特徴は、地元の住民の為にJR東日本とJR東海が神連携をした運用がされていて、


・特急停車駅を通過する直通設定
・木曽方面からの利用客を視野に入れたダイヤ


という設定になっている点。


 特急停車駅を通過

 

写真の時刻表を見ていただくと、特急しなの号が全列車停車する篠ノ井駅をこの列車は通過するようになっていますが、反対に特急しなのが停車しない村井駅と田沢駅に停車するという設定になっています。


この理由は、塩尻・松本地域から長野に通勤や通学で利用する乗客専用の直通列車という扱いになっているためで、塩尻6:36発の普通列車長野ゆきが出発してから20分以上遅く出発しても普通列車とほぼ同時刻に長野に到着できるのが大きなメリット。

 

普通はこのような直通列車の役割は特急や急行が担いますが、塩尻・松本から長野に直通する特急しなの号の始発列車は長野到着が10:03なので、これでは会社にも学校にも間に合いません。


 

そこで、朝の時間帯に直通の快速列車を走らせることでこの問題を解消。

 

しなの号はJR東海が運用していますが、JR東日本が直通快速を平日限定で走らせる事で上手くこの欠点をカバーしています。

 

 

 木曽からの利用客も視野


この列車、実は木曽方面からの乗客も視野に入れたダイヤ編成が組まれています。

 

木曽方面からの始発列車は上松6:20発普通列車松本ゆきですが、この列車は塩尻到着が6:53。

 

快速長野ゆきは6:57発なので、上松始発の普通列車から乗り継ぐ事で、木曽から長野におよそ1時間50分で行くことができます。

 

image

 

木曽方面から長野に向かう場合は特急しなのを利用するのが一般的ですが、先ほど捕捉した通りこの時間帯には特急しなのは運転されておらず、松本ゆきの普通列車しかありません。

 

しかし、『普通列車と快速長野ゆきとの組み合わせ』で、乗り換えは1回必要ですが4分間の短い接続時間が逆に効率的で、実質的に木曽から長野への直通列車という役割を担います。

 

 

この様に、この6:57発快速長野ゆきは、JR東日本とJR東海の抜群の連携プレーによって木曽・塩尻・松本から長野への直通列車として運用されている列車となります。

 


 4番線からの発車

 

 

今回乗車する6:57発快速長野ゆきは4番線からの発車となります。

 

ちなみに塩尻駅の4番線には、日本で唯一、駅のホームに『ぶどう園』があるという事で、以前『ナニコレ珍百景』などでも取り上げられました。

 

秋になると地元の保育園の子供たちが、収穫作業を体験するという産学連携の試みがされていて、この様な所に、教育県である長野県の特徴がよく現れています。

 

 

 211系電車での運用


 

列車は長野地区でお馴染みの211系電車、6両編成での運用。

 

211系はボックスシート車両とオールロングシート車両の2種類がありますが、今回乗車した車両は6両全てボックスシートだったので、観光利用の方からすると有難い車両ですね。

 

 

長野地区では快速列車の運行本数が少なく、篠ノ井線内を走る快速列車は上下線合わせて6本しかありません。

 

そのため、長野地区の211系電車で方向幕に『快速』表示があるのは少しレアです。

 

 


 6:57 塩尻発車

 

 

6:57に定刻通り出発。

 

向かって右手に『塩尻ワイン』と書かれたワイン樽とぶどう園を眺めながら発車していきます。

 

快速長野ゆきは塩尻を出発すると、村井、松本、田沢、明科、終点長野の順に停車。

 

塩尻を出発した段階での乗車率は、年末とあってそこまで多くなく各車両に数名ずつ乗っている程度でしたが、平日はどの程度混んでいるのでしょうか?

 

 

 篠ノ井線のおトクなきっぷ


 

今回の乗り鉄で活躍するおトクなきっぷを紹介します。

 

これは『信州往復きっぷ』と言って、長野駅との往復運賃が通常よりもおトクになるきっぷで、JR東日本長野支社エリア内でのみ購入できるきっぷになります。

 

購入時に区間を設定しますが、設定できる区間は以下を参照。

 

 

今回は塩尻⇔長野で設定しました。

 

これによって、通常¥2,680かかる塩尻と長野の往復運賃が¥1,980となるため、通常運賃より¥700もおトクになります。

 

 

 7:03 村井停車


 

塩尻を出発して6分で村井駅に停車します。

 

この辺の街は松本市のベッドタウンとなり、塩尻~松本間で松本、塩尻に次いで3番目に利用者が多い駅。

 

長野県内の人口は年代が進むにつれて僅かずつ減っていますが、この辺りは例外的に人口増加に転じている地区で、県外から移住してきてここに居を構える方もいます。

 

 

 特急に負けず高速運転



写真は南松本付近を通過中のものです。

 

あずさ号やしなの号は塩尻~松本間を120㎞/hで爆走して所要時間は10分弱ですが、この列車もそれに負けじと100㎞/h前後の高速運転を行います。

 

塩尻を出発して約12分で松本に到着するので、時間的に見ても特急列車の代役を十分に果たしています。

 

快速という名の特急列車ですね。

 

 

 

 7:09 松本着


 

松本駅のすぐ手前右手には待避線に留置されているE353系電車が見えてきます。


松本駅には長野駅に続く大規模車両基地があり、E353系、E257系、E127系、383系、313系、211系と多くの列車が待機している(E257系と383系は臨時列車の運用がある時のみ)ので、松本駅構内で鉄道写真や動画を撮影していると、1日中楽しむ事もできます。

 

松本市の中心市街地にある松本駅は、大糸線、松本電鉄上高地線との乗換駅で、1日に約16,000人が利用し、東京や名古屋、大阪、高山、東京ディズニーリゾートへ向けて高速バスが発着する松本バスターミナルが隣接する県内屈指のターミナル駅。

 

半世紀ほど前は郊外の浅間温泉に向けて路面電車も発着していましたが、現在は廃止となっています。

 

 

松本駅では、学生やサラリーマン、観光客などが多数乗車してきました。

 

村井を出発した時点では各車両数人くらいの乗車でしたが、ボックスシートに大体1人~2人ほど乗車する位の混雑具合となりました。

 

後日時刻表を調べましたが、大糸線と松本電鉄上高地線から来る列車との接続が10分以内に収まる様にダイヤが組まれているので、この列車は安曇野、新島々方面からの利用客も視野に入れているようです。

 

ここまで配慮しているのはすごいですね!

 

 

 北アルプスを望む


 

松本駅を出発してしばらくは進行方向左手に、雪化粧した北アルプスの美しい山々が見えます。

 

長野県には日本アルプスと呼ばれる3つの山脈があり、北から順番に飛騨山脈(北アルプス)、木曽山脈(中央アルプス)、赤石山脈(南アルプス)。

 

これらは別名『日本の屋根』と言われていて、森林資源が豊富な他、写真のような感じで四季が魅せる風光明媚な絶景はストレス社会の心のオアシスとなります。

 

 

 田沢・明科停車


 

松本駅を出発して7分で田沢駅、13分で明科駅に到着します。

 

この2駅は、大糸線の豊科駅や穂高駅と並んで安曇野観光の拠点駅で、明科駅は特急しなの号が上下合わせて8本停車。

 

特に明科駅は、北陸新幹線の延伸によって『東京・金沢方面から来た乗客が、長野駅で上りのしなの号に乗り換えた後、明科駅で下車して安曇野観光をする』というルートが定着しつつあるため、今後の需要増加が見込まれる駅です。

 

明科を出ると、次は終点長野です。

 

 

 山間部を通過


 

明科を出発した後しばらくは山岳地帯の田園風景を横目に見ながら進みます。

 

ここから長野まで、国道403号線、長野自動車道と並走していきます。

 

上記の写真中央に移っている山の向こう側に長野自動車道が走っていて、長野自動車道と2回立体交差をすると麻績ICが見えてきます。

 

 

麻績ICを横目に進むと聖高原駅がありますが、上下1本ずつ特急しなのが停車するこの駅もあっさり通過していきます。

 

 

 姨捨の絶景


 

姨捨駅周辺では、日本3大車窓に選ばれた姨捨の絶景が堪能できます。

 

今回は天候が悪く、あまりきれいな風景は撮影できませんでしたが、晴れていると息をのむ絶景が見えます。


姨捨駅はスイッチバック形式で進入する珍しい駅で、姨捨の絶景と合わさって鉄道ファンのみならず観光客にも人気の絶景スポット。

 

ちなみにJR東日本が運行する豪華クルーズトレイン『四季島』も姨捨駅に止まります。

 

駅構内に四季島利用者用のカフェができたことで、さらにこの駅の知名度を押し上げる要因となっています。

 

 

 篠ノ井『通過』


 

姨捨を通過して約15分。

 

街中に降りてきて、進行方向右手にしなの鉄道の架線と北陸新幹線の架線が見えてきます。

 

ここまで来ると、篠ノ井駅はもうすぐ。

 

8:02頃に通過します。

 

 

1番線にはE127系松本ゆき普通列車が止まっています。

 

篠ノ井駅はしなの鉄道との乗換駅で1日に9,900人ほどが利用する大きな駅。

 

特急しなのは全列車が篠ノ井に停車するので、大体写真に写っている辺りに来るまでに減速が終わっていますが、この快速列車は流れるように通過します。

 

 

実は篠ノ井駅を通過する快速列車は他にもいくつか設定があり、しなの鉄道の上田駅と長野駅を直通運転する『しなのサンライズ号』『しなのサンセット号』軽井沢駅と長野駅を結ぶ『軽井沢リゾート号』があります。

 

特急停車駅にも関わらず、これだけ多くの快速が通過するというのは面白い設定ですね。


これらの快速列車は後日改めて乗ってみたいと思います!

 

 

 8:11 終点長野到着


 

篠ノ井を通過して9分、松本を出発して1時間で終点の長野駅に到着。

 

北陸新幹線のE7系が見えてきます。

 

 

到着ホームの向かい側7番線にはしなの鉄道の国鉄カラー115系電車が止まっています。

 

長野駅ではお馴染みの光景です。

 


長野駅は6番線に到着。


この列車の長野到着を待って、7番線の普通列車妙高高原ゆきが発車します。

 


最後に115系と211系で、シンメトリーのツーショット撮影をして、今回のテーマは終了となります。



 おわりに


塩尻始発のレアな長野ゆき快速列車についてお伝えしました。

 

乗ってみた感想ですが、この列車は、地元の交通事情を考慮してよく考えられたダイヤ編成になっている点が非常に素晴らしいと感じます。

 

特に長野到着8:11というダイヤが、一般企業の平均的な始業時間の8:30~9:00に間に合う様に設定されている事、そして、朝の早すぎない6:57塩尻始発という時刻が、沿線利用者の事を配慮している事、特筆すべきは木曽地域からの利用者にも配慮しているという事。

 

1つの鉄道会社内でならそれ程すごいことでは無いですが、JR東日本とJR東海という2つの違う鉄道会社の垣根を超えた連携がきっちりされている所に、JR東日本とJR東海の『鉄道屋の本気』が感じられました。

 

 

 

私のブログを最後まで閲覧していただき、ありがとうございます。

 

感謝してます。



 次回予告



この列車、とある地方の私鉄で活躍中の列車です。


かつてはJR東日本所属の253系電車として、都心と成田国際空港を結ぶ重圧の役割を担っていましたが、現在はのんびりと、とある地方都市と温泉街を結び、訪れる観光客の笑顔を運んでいます。


次回はこの列車について取り上げます。






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