鱒の季節 | Ta助の厨房

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料理人 Ta助が
真の「食」を求める旅録

◆鮮度の良い鮭鱒類が手に入る地方を羨ましく思うのです。


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   以前、バカな大学教授が鈴鹿には美味いものがないと数百人の鈴鹿市民の前で評した。

   なんでも富山の出身らしく、ちょうどその年、氷見の鰤は近年稀にみる不良の年だったにもかかわらず

   盛んに持ち上げていたのを覚えている。


   氷見の鰤は間違いなく美味いと思う。(常態が良ければの話。)

   ただし、鈴鹿の望む海域は遠浅の伊勢湾。まったくもって地形が違えば、生息する魚も違うわけで

   ここで鰤と同じスタイルの、大型魚を求め、それがないから美味いものが無いなどといった話は

   滑稽そのもの。料理は机上論と、狭い視野で量れるものではないでしょうに。


   鈴鹿の地形を見れば自ずと探すべきスタイルは定まりましょう。

   先日から話題にしている浅蜊然り、破家蛤然り、蛤、馬刀貝、海苔、鱸、穴子、小肌、背黒、白鱚、女鯒、小女子・・・

   天麩羅屋と寿司屋が喜ぶネタばかり。(あと呑み屋もか)

   しかも比較的いつも安価で手に入るようになり、感謝しております。


   とはいえ、無いものはないわけで、鮭鱒類は乏しいのは事実。

   日本津々浦々、色んな土地に、色んな美味いものがあって、そこに行かなければありつけない

   これは羨ましくもあり、日本の食の豊かさが嬉しくもあるのです。

   

   北海道の鱒。今年初めて手に入りました。