◆バナナ
和名:甘蕉 芭蕉実
学名:Musa spp.
分類:バショウ科バショウ属
【 名称の由来 】
アラビア語で「手足の指」を意味する「「banan(バナーン)」がアフリカのギニアに伝わり、
コンゴ川の河口の“Banana(バナナ)”という港から英語圏に伝わったとする説、
西アフリカ(コンゴやギニア)の言葉で「複数の指」を意味する「banema」に由来する説がある。
また、バナナはバショウ科バショウ属に属し、バショウの仲間であるが、
バショウ(芭蕉)の英名は「Japanese banana(ジャパニーズ バナナ)」である。
【 原産地および産地 】
バナナの原種は主に、マレー半島原産の「ムサ・アクミナータ(Musa acuminata)」とフィリピン原産の
「ムサ・バビルシアーナ(Musa balbisiana)」の2種がもとになっていると考えられ、マレー半島で栽培
されたムサ・アクミナータが、フィリピンでムサ・バビルシアーナとが偶然掛け合わさりできた種のない
バナナを、人間が株から栽培化したものが、現在のバナナの始まりであり、これが各地に伝播したと
される。
ただし、以上は食用を目的としたプランテーン種の伝播であり、いわゆるフルーツとして扱われ広がる
ようになるのはアメリカ資本が東南アジアで大規模なプランテーション栽培を始めた19世紀後半
以降である。
現在の主産地はこれが広がり、熱帯、亜熱帯地域、赤道を挟む北緯30°から南緯30°の間、
通称「バナナベルト」と呼ばれる地帯で広く栽培されるようになっている。
バナナの生産量が世界で最も多い国はこの地帯に位置するインドが最も多く、中国、フィリピン、
ブラジル、エクアドルなどがこれに次ぐが、日本の輸入はほとんどがフィリピン産であるほか、
エクアドル産、台湾産のものがこれに続く量で輸入されている。
また、東アフリカや中央アフリカでは主食として広く栽培が行われている。
日本への輸入は、明治36年4月10日 台湾からバナナが輸入されたものが最初。
台湾航路の貨客船・恒春丸(大阪南船)の船員が、台湾・基隆(キールン)港から神戸港に向け、
7かごのバナナ(当時は1かごあたり10.8kg入り)を積み込み出港した日がバナナの商業的輸入
(当時台湾は国内扱いだったので正式には「移入」という)の始まりとされている。
ただ、栽培の歴史の方が古く、1683年の「使琉球雑録」には既に記述がある。
いわゆる出荷の最盛期などのない輸入品種ではあるが、
国内で果物の収穫品種が少なくなる5月、6月の販売量、輸入量は増える。
【 品種と特性 】
・ジャイアント キャベンディッシュ (Giant-Cavendish)
・スィーティオ
・グロスミッチェル(Gros Michel)
・セニョリータ (モンキーバナナ) (Senorita)
・モラード (Morado)
・ラツンダン (Latundan)
・ツンドク (Tindok)
・カルダバ (Cardava)
・リンキッド (Lingkit)
・ハイランド (Highland)
・プランテーン(Plantain)
・島バナナ
参照:キッコーマン デルモンテブランドホームページ
バナナ大学