BA-FUN の名を宛がわれる | Ta助の厨房

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料理人 Ta助が
真の「食」を求める旅録

◆ば-ふん【馬糞】 

   馬の糞。まぐそ。 ( 第5版 広辞苑 )


   馬糞。この漢字を宛がわれた食材がよく知れたところで二種ある。


   一つは、馬糞雲丹【バフンウニ】。よく流通するものはエゾバフンウニであるが、

   やはりその形状から名づけられたものであろう。

   この名称が付けられたときは食されてはいなかったのだろうか?

   今では知る人ぞ知る高級食材である。そして美味いのだから、もうかけ離れた印象である。   
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   いまひとつは、馬糞茸。こちらは「バフン」ではなく注釈にある「マグソ」と読み【マグソタケ】

   和名:作茸【ツクリタケ】、マッシュルームの異名 とくにブラウンマッシュルームのことをこう呼ぶ。

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   ただし、こちらの語源は、バフンウニ同様形状に由来するとも考えられる一方で、

   馬厩肥が栽培に利用される、もしくは、原種であるところのハラタケがそれに自然発生したことにもよる。


   さて、味についてはやはり美味い。香りはキノコの中でも秀逸だと言えるだろうし、

   馬糞と比較するのは、このキノコにとっても甚だ迷惑なのではないかと・・・いや、ただ、笑える。


   食材の和名や別称呼称の原点を辿ると様々な事情が見え隠れしオモシロいが、

   この2種然り、もうちょっとマシな表現がなかったのかとツッコみたくもなる。


   
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   以前紹介した、標準和名、笠子【カサゴ】の別称は、瘡魚と書き【カサゴ】。

   瘡蓋(かさぶた)の〝瘡〟であり、体表が皮膚病の跡の様だからだそうだ。

   一方、学名は〝 Sebastiscus marmoratus〟 英名は〝marbled rockfish〟   

   共に体表が「大理石」模様に似ていることからの表現である。この差や如何に。



   今後もこの類の話題は取り扱っていきたいと思いますが・・・

   お食事中の方、下品なネタでスイマセン。