ヘビウリの食感の謎を探る | Ta助の厨房

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料理人 Ta助が
真の「食」を求める旅録

◆最近仕事柄様々な依頼を受ける。サンプルを食べた感想を問われることもあるが、

   元来の不器用な性格もあり、本音でしか評価はしない様にしている。

   というよりも、しかできない。社交辞令は苦手である。

   美味いものはウマい+何がイイ要因なのか、不味いものはマズイ+何が不味原因なのかを

   はっきりと自分の感じたままを評価として渡しているつもりであるが、それはあくまで一つの評価として

   受け取っていただければいいことだと思う。


   不味いものを曲げて美味いとは言わない。

   沽券に係わる。


   ただし、美味くもなく、不味くもないものにはこう言う。 〝美味しいですね・・・。〟


   ん? これが社交辞令というものですか。

 
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   さて、今回は〝ヘビウリ〟についての評価をしなければならないが、

   評価は、果肉はそれなりに美味いと思うので、ごく少数ある不味いという評価とは少し異なる。


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   特に、カリモリ、白瓜、甘瓜、アールスの間引きである子メロンなどを含めた漬け瓜、ハヤトウリなども

   そこそこ人気があり定着している。また、キンショウ、クレオパトラ、バナナ瓜、パパイヤメロン、

   マクワウリなど果物の扱いであるマイナーな瓜も、根強い人気があるのが東海地区であるから、

   青臭みやクセがなく、やや甘みのある果肉部分は舌触りも良いことをしっかりアピールすることは

   売りに繋がると思う。


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   ただし、形状、生育は似るが味の点で全く異なるゴーヤを引き合いに出すことはナンセンスであろう。

   料理方法はゴーヤをモデルにするべきではない。一時ゴーヤに人気が出た理由は、沖縄野菜としての

   人気であり、ゴーヤチャンプルーという絶対的な家庭料理が既に沖縄で当たり前のように食されていた

   ためであることに、長寿県沖縄食のイメージが加味されたことによる。

   食べ方もまた普及させるうえでの極めて重要なアドバンテージである。


   未知数の野菜の販促は綿密にプランを計算したうえでスタートさせる必要があろう。

   最初が極めて肝心である。見切り発車は取り返しがつかなくなることを肝に銘じなくてはならない。


 

   さて、美味いのは果肉部分のみ。皮目が実に不味い。


   不味い原因の一つが皮目の食味であろう。

   微妙に無駄に相性の悪い香辛料のような臭みがあること、ザラつきがあり、

   火を通すと果肉が柔らかくなる分固さが引き立ち、しかも口には繊維が残る。これは、いただけない。


   料理をするうえで、当然繊維を断ち切る方向で切れば、食感は柔らかくなる。


   故にこれをスライスし、繊維を断ち切ったが、それでも必ず口の中に繊維の断片が残った。


   そこで、〝何故ここまで口に残るのか〟が気になるので検証した。


   まず一つの原因はコセテいることであろう。

   生育しすぎであるのか、収穫後時間が経ってのことか、あるいは両方かは問題ではない。

   ただ、目の前にあるそれは不味い。もっと若いものの方が、食用に向くのかどうかは、

   若いものを食べてみないとわからない。(依頼するサンプルは重要である。)

 

   サンプルの件はともかく、口に残った繊維を吐き出しているうちに、

   繊維が残る部分の共通点が見えてきた。必ず吐き出したものに鮮やかな緑色が混ざっている点である。


   すなわち、皮目の紋様と関連性があるのだろうと推測でき、簡単に原因が見えた。   
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   鮮やかな緑色の縞紋様に沿って、固い筋が走っていた。  
   

   これが生育過程のどの段階で口に残るほど固くなるのかは興味があるが、

   加熱しても残るこの筋は、不味い要素である。
 

   ならば、皮を剥けばいいだろうということは容易に発想できるが、それができないことにも問題がある。

   何故か?この点は次回に書こうと思う。