諸仏摩頂(しょぶつまちょう)の場(にわ)
お盆のシーズンですので、仏さまに関係する記事をひとつ。
今年は平泉の中尊寺、落慶900年の記念の年です。これを記念して、中尊寺では、本堂の正面に、「諸仏摩頂(しょぶつまちょう)の場(にわ)」と書かれた額を飾りました。
「諸仏摩頂(しょぶつまちょう)の場(にわ)」とは、奥州藤原氏の初代・清衡公が、中尊寺を建立する際に記した『中尊寺建立供養願文』に出てくる言葉です。「諸仏摩頂(しょぶつまちょう)」というのは、諸々の仏さまが、頭をなでてくださる、という意味です。仏道に励(はげ)む人を、「その調子でがんばれ」と、様々な仏さまが、頭をなでて励(はげ)ましてくださる、ということです。
この「諸仏摩頂(しょぶつまちょう)」という言葉は、私は、中尊寺の900年記念で初めて知りました。仏さまが頭をなでてくれるというイメージは新鮮で、仏さまに対して、意外な親しみやすさを感じると共に、仏さまがそんなに親切にしてくださるなら、もっとがんばらなければ、と自然に思えてきます。
『中尊寺建立供養願文』は、中尊寺はそういう場所だ、と宣言しているわけですが、私は、岩手県庁も、そういう場になれば良いな、と思います。そこで働く人たちがちゃんとやっているので、仏さまが、「その調子でがんばれ」と、頭をなでてくれるような場所、ということです。
どこであれ、人がやるべきことをきちんとやって、仏さまが頭をなでてくれて、人がさらにがんばる、というふうになって、「諸仏摩頂(しょぶつまちょう)の場(にわ)」になればいいですね。
そういうことに疑問を感じ、ありえないと思う時、中尊寺はそういう場なのだ、ということを思い出すと、自分も自分の居場所でがんばろう、という気持ちになるのではないでしょうか。今年、中尊寺が「諸仏摩頂(しょぶつまちょう)の場(にわ)」という言葉を広めてくださり、大変ありがたいと思っています。(終)