私はもちろん、プロの小説家ではありませんが、書き上げたい小説があります。
題名は「仮 茨木童子」です。
過去に小説とはとても言えないのですが書きなぶりといいますか、「酒吞童子 」を書いて、その後にちょっとだけましなおふざけ版としての書き物である「恨みの里」というものを書きました。
素人の書きはじめとしては原稿用紙140ページほどの中編で、一応ブラッシュアップも頑張って表紙も自分でデザインしましたが、内容に魂がこもりきれていなかったのが問題(笑)
「仮 茨木童子」はもっと長編で、茨木童子自体は架空の人物ながら、渤海と言う国から京都の舞鶴にたどり着いた漢民族とロシア人のハーフになる男から生まれた人という設定で書き続けています。
けど、サラリーマンの傍らで書くとモチベーションの維持がきついんです。
それに、意識しなければいけないところとか、なかなか教えてくれる人もいないので挫折の繰り返し状態です。
せめて子供に、しっかりした小説を書いて読ませてみたいなと思っています。これが私の夢であり目標の一つです。
7月28日に販売が開始される山田宗樹さんの
「百年法」
私が140ページ書いてもヒーヒーしていたのに1260ページの小説です。(気絶しそう・・・)
山田さんが制作過程でツイッターみたいなやつ ? (TOGETTER) に載せているつぶやき を読むと、とても参考になり勉強になりました。
プロの小説家でも色々と心が揺れているのですね。私が矯めになった内容の一部を抜粋します。
「背景説明をどこまで書くか。いつ書くか。どう書くか。常に神経を研ぎ澄ませていなくてはならない。我慢できずに、もういいや、と思った時点で作品はダメになる」
・・・プログラムを組んでいても同じですね「もういいや」はプロの作品の天敵ですね。
「そろそろ来るかなあと思ってたらやっぱり来た。いま書いているものが凄くつまらなく思える瞬間。ストーリーの流れに違和感があったので、構成を少し変えた。凄く良くなった。違和感をそのままにしないこと。解決方法は必ずある」
・・・急につまらなくなるのは私だけではなかったんだ。プロでもそうなんだと感じました。
「すでに書いた部分をばっさり削るのはつらいことだが、これをやらないと作品にはならない。創造とは作品のために自分を殺すことだ。
筆が鈍るときは何かが間違っている。そういうときは無理に書き進めないで、立ち止まってゼロから考え直す。「見つけた!」という手応えを感じるまで考え抜く。
物語を創るんじゃない。物語に導かれるんだ。」
・・・創造とは作品のために自分を殺すこと・・・これが難しいですね。
「楽だと感じるときほど要注意だ」
・・・山田さん流に考えるとどこか楽している可能性が高いから注意ということですよね。
「またいつもの病気が出そうだ。いま書いてるこれ実はもの凄くつまらないんじゃないか病。きついんだよな、これ」
・・・これですよ。私も色んな意味でつまらないんじゃないかって思ってしまうんですよ。
「筆が乗らないときは何かが間違っている。やりなおせ。」
・・・物語を書くってほんとうに頭が動いたり停滞したりしますね
「小説家に不可欠なのは才能でもセンスでもない。持久力だ。」
「章を改めるときは、それなりの準備が必要になる。焦るな。答えを見つけるまで考え抜け。
苦しいときほど、自分を見失わないように気を付けよう。
どうしても前に進めないときは、根本的なところで誤りを犯している可能性がある。もう一度見直そう」
・・・この辺りが私には勉強になる内容です。
「書いても書いても納得できないときは、二つの場合が考えられる。一つ目は、そもそもストーリーやキャラに無理がある場合。二つ目は、作品として一段上のレベルへと脱皮する過程にある場合。一つ目ならゼロから考え直す。二つ目なら全力で中央突破する」
「まず物語の流れがあって、そこにエピソードを当てはめていくんじゃない。一つ一つのエピソードを緊張感だけで繋いでいき、振り返ってみたときに大きな流れが生まれているのが理想」
・・・物語の流れにエピソードをはめ込むのはできそうでなぜかできません。やっぱりそうだったんだと感じた内容でした。
「読者の共感を得るか、読者に衝撃を与えるか、どちらかを選べと言われたら、躊躇なく後者を選ぶ」
・・・私はすぐに共感を得ようとおべんちゃらを書くからダメなんですよね・・・
「体調最悪なのに原稿は進む。なぜだ」
「カレーを食べると原稿が進むような気がする」
・・・カレーは私も大好物。毎日食べても飽きません。
以下は作品が完成した時の山田さんのつぶやきです。
担当編集者さんからようやくコメントが届く。面映ゆくなるくらい高く評価してくれていた。素直に嬉しい。というか、ほっとしている。直しもそんなにないけど、刊行はちょっと延びて5月、上・下巻の二分冊になりそう。。。。さてと、小説家に戻るか。改稿作業開始。
傑作とはいわない。物語の舞台設定がかなり特殊なものなので、読者に評価してもらえるかどうかも、実は不安だ。でも、たとえ自己満足に過ぎなくとも『凄いものを書いた』という実感は、何度読み返しても、深まりこそすれ、薄まることはない。たぶん、小説家として、いちばん幸せなときなのだと思う。
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私は今日「リブレ」で予約してきました。
山田さんのつぶやきを読み返して、もう一度「茨木童子」の執筆をやり直してみようと思います。 ガンバロ