橋本市長効果? 大阪市バス職員の早期退職増える |         きんぱこ(^^)v  

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 2011年12月27日の読売新聞によると、「大阪市交通局で市バスの運行業務に携わる職員のうち、来年3月での早期勧奨退職希望者が、前年同期比15倍の121人に急増していることがわかった」ということです。

 早期退職者も50歳から45歳に下げられて121人で「やってられるか」って感じなのでしょうか。

 退職後に苦労されるかもしれません。

 次の職場で確実に年収が下がって腐ってゆく人がほとんどでしょう。


【市バス運転手の厳しさと甘さ】


 最初に、私も利用している大阪市バスだけではない話ですが、バスの運転手が大変なところは(特に路線バスの運転手ですが)

社内人身事故

というのがあるということでしょうか。

 普通に運転していて、自転車の飛び出しやちょっとだけ急ブレーキをかけたら、社内のおばあちゃんがこけて怪我をしたとしますと、運転手は社内人身事故として処理されます。


 だから「おばあちゃん、席に座ってください」などと運転手が言う場合があります。

 結構神経を使う仕事で、運行時刻に運転手を間に合わすために残業もさせられるでしょうね。


 どこかのネット質問箱で、「路線バスの運転手ほどきつい仕事はない」と書いていた運転手がいました。

 

 そりゃ人の命を預かる仕事なので神経は使うし、路線時刻を守るために欠員運転手の代理として残業もあるでしょう。


 けどね、民間の特に大手企業のリーマンがこれを聞いても「まぁ大変だろうね」って合わせる程度で内心大して驚きも同情もしないでしょう。

 私が少し世話になっていた某総研でも、朝8時に来て気が付くといつも23時頃で残業は出ない、しかも結果重視で仕事をもたもたしていると、「あなた、もう結構です」なんて簡単に言われます。私は外注で行っていましたが某総研の偉いさんでも結果出なかったりすると簡単にどこかへ飛んで行ってしまう。

 おそらくこのバスの運転手は某総研のような職場では一週間とは持たないかもしれませんね。


 民間企業では、神経使って大変なのはむしろ大手企業でしょう。中小企業は大手ほど神経使わなくてもいいですが、逆に何でもやらないといけない

 私なんかオリジナルの生産管理パッケージを製造販売している小企業にいますがSEはもちろんのことプログラムもクレーム対応もサーバーの設置設定、ネットワーク設計、セキュリティー設計からシステムの提案・営業までなんでもやっています。調べごとだって大変だし、傍から見れば簡単そうにやっているかもしれませんがそこそこ苦労の一つもある経験者でないと、とてもではないけれどついてはこれませんよ。

「製函計画で6000指示したのに3000しか帳票に出ていないのはなぜだ」とか

「社内のネットやIP電話も急につながらなくなった」とか

「2003R2サーバーにWIN7をつないだらネットワークに上がってこない」とか・・・

必要なら客先にリモートでつないでサーバーにあるDBにSQLを発行してデータを調査しておかしければプログラムを見て結果と対策を報告したり、新しいバージョンになるとテストに追われるし、あんなこんなです。

こんなことをパッパと答えたりさばいてゆけなかったら役に立たないですね。


 要はどんな仕事でも大変な部分はありますし、みんな自分の仕事が一番大変だと思っているってことです。


 私はSEという仕事上会社の内部を見ることができる立場でもあって、かれこれ200社を超える会社を見て来たので、こんなことが言えるかなと思っています。


【市バスの年収】


 市バスの年収って、安い人なら200万円代で高い人は800万円代まであるみたいですね。

 年収ラボなどによると、平均は400万円代という感じみたいです。


 そのなかで市バス運転手は平均720万円ほどだとどこかに載っていました(忘れた)

 

 バス運転手としては高いほうだとは思います。

 民間で年収200万円代でやっている運転手もいますがさすがにこれは可哀そう

 600万台くらいが妥当かとは思います(それでも私より高いんだから文句はダメです)

 

 下の図は各政令指定都市と都道府県のラスパイレス指数

 ラスパイレス指数っていうのは要するに国家公務員の給与を100としたときにいくらになるかってやつです。

 驚いたけど政令指定都市って国家公務員より給料いいんだね

 市が儲かっていれば給料良くても別にかまわないかと思っていますが、まじめな職員の中に紛れてろくに働かずに高給を取っている連中がゆるせないのですよね。

 大阪市はそれほど高くはないけれど、都道府県別だと中くらい。(図の下に続く)


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(総務省の資料より)

 

【ここ5,6年で目につく『ヤミ専従』】


 橋本市長が四つあった大阪市の労組事務所の立ち退きを命じましたね。

 2005年頃から問題になっている「ヤミ専従 」にもメスを入れる様子です。

 

 大阪市の職員だってまじめに働いている人の方が多いでしょうが、ある一部の人間が、この場合は労組のえらいさんなのでしょうが、仕事をしていることにして組合の活動を行っていたり、大して働いていない人が高給を取っていたりと、これだけですべての職員に迷惑をかけているわけですよね。



 京都の市バス労組だって「幽霊バス」なんて呼ばれて、無許可運行をして路線を早く走って余った時間を労組の活動に充てていたとか・・・。



 組織がこんな風になってきたら、民営化だって一つの策だし、役職を一旦撤廃してすべての人を平職員にしてから、改めて有能な人材を管理職に付け直すとか、荒療治をしないとどんどん腐ってゆくばかり。


 そんなこんなで橋本市長の今後を見守ってゆきましょう。