○ギャンブル小説「とったらんかい!」--整理-- |         きんぱこ(^^)v  

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      砂坂を這う蟻  たそがれきんのすけ

ブッ・・・・・・・ブッ・・・・・・・・・ブッ・・・・・・・・・・


何をそろえるわけでもなく、考え込みながらボタンを押していた。


画面では、なんだか、緑や赤の服を着たおっさんが出てきていたが、


どうでも良くて、ただボタンを押しているだけだった。


(落ち込んでいても、しかたないな・・・・整理しないと・・・)


私は、落ち込むことに時間が費やされるのをとても嫌った。


人間がどんなに落ち込もうが悩もうが・・・時間は無機質に過ぎていく。


落ち込んでいても、何を考えることができなくても、走れなくても


どこに向かっているかわからなくても・・・・一歩一歩足を前に出して


今いる位置から前に進むことだけはやめない。


それが悪い方向に向かっているとしてもだ。


知人にボクシングで世界チャンピオンになった奴がいる。


彼が言った一言は私の心に焼きついた。


「俺は、たとえ打たれて倒れるときでも、絶対に前に向かって倒れる。


後ろには絶対に倒れない」


彼は世界チャンプ2度目の防衛に失敗した。


そのときは、前に向かって打たれながら、スタンディングダウンをとられて


リングに散っていった。


(あいつめ・・・・有言実行だな・・・・・・すごいやつ・・・。)


今は有名な某スポーツ販売店で働いている。


ブッ・・・・・・・ブッ・・・・・・・・・ブッ・・・・・・・・・・


ガァーーーッ・・・・・ヒュー・・・


なんだかやたら画面がいそがしい。


何としてでも当たろうとしている。


どうでもよかったが、とうとう7が二つそろい、ドーンという大きな音がした。


私はしかたなく7を揃えに行った。


簡単に揃った。


今は病み上がりだから、何をするにもいままでの2倍かかる。


糖尿でのこり人生は1/2になったと仮定する。


(合併症がいつ、どれくらい出てくるか・・・・による)


つまり、今までの1/4になった。


今までの4倍のことをできればいいが、そんなことは不可能だ。


ゴルフの原理・・・・・「今」の状態でベストを尽くす!。


「今」の状態で、自分のやりたいこと、やっておかなければならないことを考える。


パチスロ?パチスロは自分の世界で一人になれる。私にとっては重要な場所だった。


北斗の拳が性に合っているのでなおさらだ。


というか、パチスロではなく北斗の拳がいいのだろう。


売上が無いから来月はゼロにちかい。


すぐに営業は出来ないから、さ来月もゼロに近いだろう。


客先からは追い討ちがかかっていた。


検査装置のマニュアルを作る仕事が突然無くなった。


100万の見積を50万ににしても、


「中国に出すことになってね、10万でするって言うから・・・・」


言葉がでなかった。


コンピュータやインターネットに携わりながら


読めなかった私のミスだった。


・・・・・・腹括ろう・・・・・・・。


北斗の拳だけが・・・アチョアチョと賑やかだった。