シャットダウン | アジアンブレンド ベトナムハノイで暮らして12年

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「ベトナムでの暮らしを中心に、日々の出来事や気づきを綴るブログ。ネトフリで見つけた面白い作品の感想や、旅、食、カルチャーなど気ままに発信。リアルな生活の中で感じたことをシェアします。」



さて本日のテーマは誰にでも起こり得ることをテーマに書き下ろしていこうと思います。


(前回記事)



実は主、現在ベトナムに12年以上在住する人間です。

妻はベトナム人で日本語も英語もできない。

そこから生まれた子供は当然その環境に適してしまうためベトナム語だけの会話となり、1歳の時点で祖父母との会話は通訳必須。ここまでは良くて、私もベトナム語が多少話せる人物なので5歳ぐらいまではギリギリ通じましたが7歳となった現状では6割会話ができて、4割会話が全く通じない。そんな現実を抱えています。


どんなに努力しても発音の難しさや多さには勝てません。子供との会話は必須かもしれませんが国際結婚では相手の言語に尊敬心を持ち、学ぶことも必須かもしれません。私のもう1つの会社の同僚は、子供との会話は英語だけというケースも存在します。



さて今回題材で”シャットダウン“と言葉を使った要因に”疲労やストレス時に極端に通じなくなることがある“この原因を探っていこうと思います。


言語理解は、脳の認知機能に依存しており、特にワーキングメモリや注意力、情報処理速度が関与する。このため、疲労やストレスが極度に高まると、これらの認知機能が低下し、結果としてベトナム語の理解力が落ちる現象が生じる。


脳のエネルギー消費量は非常に大きく、特に言語処理には前頭前野や側頭葉が深く関わっている。疲労時にはエネルギー供給が不足し、神経活動の効率が下がるため、複雑な情報処理が難しくなる。特に、母語ではない言語を処理する場合、脳は追加のリソースを必要とするため、その影響が顕著に表れる。


また、ストレスや精神的な不調は、扁桃体の過活動を引き起こし、脳のリソースを情動処理に割くことになる。その結果、ワーキングメモリの負担が増し、言語の解釈や意味の統合が困難になる。さらに、ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質のバランスが崩れ、集中力の維持が難しくなることで、言語処理の精度が低下する。


要するに、言語理解は単なる知識ではなく、脳のリソース管理と密接に関係している。そのため、疲労や精神的な負荷がかかると、脳が他の重要な機能にリソースを割かざるを得ず、非母語の理解力が低下する。これが現実のようです。


さらに深掘りしてみましょう。


認知機能の低下を数値で表すと?


認知機能の低下は、情報処理速度やワーキングメモリの容量などの指標で測定される。研究によると、睡眠不足や疲労が蓄積すると、情報処理速度が最大20~50%低下し、ワーキングメモリの保持能力も10~40%程度低下することが確認されている。例えば、健常者の平均的な反応時間(情報処理速度の指標)は200~250msだが、強い疲労時には300ms以上に遅延することがある。


情報処理速度とは?


情報処理速度とは、外部からの情報をどれだけ速く認識・処理し、適切な反応を行えるかを示す指標である。これは神経伝達の速度脳内でのシグナル統合の効率に依存する。言語理解においては、音声の認識、文法の解析、意味の統合などが瞬時に行われる必要があり、処理速度の低下は言語理解力の低下につながる。


脳のエネルギー消費量


脳は**1日に約400~500 kcal(全身のエネルギーの約20%)を消費する。特に前頭前野や側頭葉(言語処理に関与)**は、集中力や認知機能を維持するために多くのエネルギーを必要とする。疲労時には、ブドウ糖の利用効率が低下し、ATP(細胞のエネルギー源)の供給が減少するため、思考のスピードが遅くなる。


ワーキングメモリを日本語で言うと?


ワーキングメモリは、日本語では**「作業記憶」と訳される。これは短時間の間に情報を保持しながら処理する能力のことで、例えば聞いたばかりの言葉を頭の中で整理しながら意味を理解する**といった作業に関与する。特に第二言語の理解には高い作業記憶の容量が必要となるため、疲労やストレスによる低下の影響を受けやすい。


ドーパミンやノルアドレナリンのバランスが崩れると?


ドーパミンとノルアドレナリンは、注意力や集中力、モチベーションに関与する神経伝達物質である。疲労やストレスが強くなると、ドーパミンの分泌が減少し、ノルアドレナリンの過剰分泌が起こることがある。これにより以下の影響が出る:

ドーパミン不足 → 注意が散漫になり、意欲が低下。情報を適切に処理する能力が低下する。

ノルアドレナリン過剰 → ストレス反応が強まり、過度の緊張や不安が生じ、冷静な判断が難しくなる。


このバランスが崩れると、特に言語処理に必要な注意力や記憶の統合機能が低下し、普段なら理解できる言葉でも瞬時に認識・解釈できなくなる。


知れば知るほど面白いですね。