冬休みは塾の冬期講習である。
それこそ、毎日のように塾へ通った。
多い日は4コマ(1コマ90分)の集中講義もあった。
この頃になると顔つきがすっかり受験生になっていた。
「柔道辞めて太ると思ったけど、全く太らん。勉強を一生懸命やってるからかなあ」
「脳で大量のエネルギーを消費してるからかもなあ」
塾の送り迎えではそんな会話もあった。
塾のH先生とは
「受験前なのに案外、国語の授業を疎かにする生徒さんが多いんですよ。国語ってなかなか実力がつかないし、すぐに実力が下降しがちなんですけどねえ」
「うちはそんな余裕がないので、英語も国語も数学も全力投球でいくしかないですよ」
「英語も国語も随分伸びましたねえ。あとは数学だけですねえ」
という会話があった。
冬休み期間は多くの生徒が塾で勉強に励んでいた。
その中に次男の姿があることを未だなんだか不思議な思いで見つめるのだった。