X県の自宅に戻り、元上司に顛末を報告する。
「よくぞ、子供を奪還した。良くやった。今は辛くて仕方ないだろうが、この決断は将来、きっと良い方向へ繋がるのは間違いない。それを信じて頑張れ」
と励ましてくれ、落ち込んだ心に随分と救いとなった。
一方で次男は
「転校はしたくない」
と言っている。
それはそうだろう。何とか転校しないで良い方策はないものかと考えるが妙案が浮かばない。
明日は残りの荷物を引き取りに行かねばならない。
また、A先生と対峙するのか。。。。。
気持ちは沈んでいくばかりだった。