前回のあらすじ:間が空いた

 

大樹が落ちたあの日に戻り、ホメロスが後ろにいないか何回も振り向いたりしながら大樹に登って、無事ベロニカの命を(誰にも気づかれずに)守れた。

 

正体がバレたウルノーガもあっさりデルカダール王から出てきてくれて、あっさり殺せた。

多くのものが失われずに済んだ…なんだか何もかもがあっさりしている。そりゃ大事にならないうちになんとかしようってことで過去に戻ったから大成功なんだけど。

 

グレイグなんかは義務感で合流、ホメロスがあんななっちゃった理由も良く分からないままただ悲しいだけ…。

とかなんとか言う間もなく勇者の星が落ち始める。

過去に戻ってまで悲劇を防いだのにそのせいでもっと大きな悲劇が迫ってきたのだ。

映画『バタフライ・エフェクト』みたい…!

(ざっくりいうと"頑張れば頑張るほど酷い目に遭うバック・トゥ・ザ・フューチャー")

この展開は盛り上がるぞ~!

しかも、デルカダール城を出たらフィールドの音楽がドラクエ史上トップクラスのカッコよさの3のフィールドBGMに変わった!!

 

こんなんズルいだろ~!けどしばらく聞き惚れちゃうだろ~~!

 

大樹が落ちたときは「スライム・強」とかになってたのが「スライム・邪」とかもっと凶悪になってるのも面白い…!

 

こうして新たな旅が始まる…ワクワクもんだぁ!!

 

…しかし。

 

前述のグレイグ合流の味気なさといい、既に一旦見てるからってシルビアとジエーゴの再会の劣化コピー感、色々な経緯を経て身につけたロウのグランドクロスやマルティナのデビルモードが神の民の長老がちょっとなんかしたからって身についたりと、それまで過程と結果の結びつきで話にもゲームバランスにも感動していたのが、ずいぶん薄まってしまったのも事実だった。

 

ニズゼルファ、倒さなきゃヤバいのは重々承知だけど、何の恨みもないし。

(まあ、私怨ないのに倒しに行くのは逆にドラクエっぽいけど)

 

ウルノーガを倒す旅を経て深まっていた仲間への愛は変わらないけど、今目の前にいるみんなは、同じ人なのに、違う人…。

これが、時を戻すことの重さであり、違う時を生きることの辛さなのか…。

 

『トップをねらえ!』で、主人公のノリコが宇宙で亜光速移動を繰り返すうちに、自分は17歳のままなのに、同級生が大人になり、子供を生み、育て、老いていく姿を見て悲しむのが、実は(トップをねらえ!大好きな割には)あんまり分かってなかったんだけど、もしかしてこういうことなのか…?って初めてわかった気がした。

 

まどマギのほむらが時間遡行を何度も繰り返すうちに好きな人にさえ普通に接することもできなくなってしまうのも、ちょっと分かってきた。

 

ニズゼルファを倒すための旅でも色々な出来事があり、一緒にいるのに、自分はここにはいないような気持ちで、「大樹が落ちた世界」に置いてきた仲間が気になってしまう。

 

ある日フィールドを歩いていて、「このフィールドの曲は確かにもすごくカッコいいし大好きだ。けど、これはドラクエ11の曲じゃない…」と悲しくなって立ち尽くしてしまった。

 

ロトシリーズに続くとも天空シリーズに続くとも、どちらでもないとも受け取れた世界観は徐々にロトシリーズっぽさを増していき、終いにはケトスのパワーアップがまんまラーミア復活だったり…。

ラーミア、8でも使ったでしょ…!

 

ロトとか天空とかじゃなくて、ドラクエシリーズはみんな繋がってるといいたいのか…?

なんにせよロトシリーズっぽさがどんどん濃くなるにつれ、俺が好きだった「ドラクエ11」っぽさはどんどん薄くなっていく。

 

このジレンマはニズゼルファを倒せば解決するんだろうか。

 

今、共にいる仲間たちに、自分が時を遡って来たことを伝える日は来るんだろうか。

 

気づいて…!

 

結局仲間に真実を伝えないまま、ニズゼルファを倒してしまった。

これでよかったんだろうか…。

 

と思いきや、勇者が仲間に何か説明するジェスチャーをしだした。

おお、ここで真実を打ち明けるのか…!

 

「そう、あの人を助けたいのね」

 

え、あの人…?あ、セニカ?そりゃまあ悲劇だったし、お世話になった恩もあるしねぇ、でもねぇ、悪いけど今の時代で新たな幸せを見つけるのも…。

 

とか口を挟む間もなく勇者の剣を渡してしまうわ、セニカはあっという間に時を戻すわ…。

って、時を戻した本人が消えるだけで残った世界は残った世界でパラレル化するんじゃん、じゃあやっぱ俺が置いてきた仲間はあのあとどうやって生きていくのか、気になるじゃないかーーー!

もうエンディングだけどその辺語ってくれるのか…?

そんな期待も虚しくニズゼルファを倒したリアクションすらろくに見れないままみんな地元へ帰っていき、勇者も地元でのんびり暮らし始めてしまった。

 

でもベロニカとセーニャがなんか迎えに来てくれた!やった!

エマと話してるところをベロニカに見られて勘違いされてもイヤないのでペルラとだけ話して村を出た。

決してエマが嫌いなんじゃないんだけど…。

 

大樹に勇者の剣をしまいにいくのだ。

そうだね、それがいい、なんでもいいから俺はまたみんなと旅に出たい。

気になることいっぱいあるしね。

 

…他の仲間と会うこともなく大樹についてしまった。

 

大樹が実は竜だったこと、将来竜王になる気がしてることなんかも聞けて、そこからまた何か話が進むのかも…?

 

まだ終わらない気がしたけど、ローシュとセニカが再会して、

そこから時が進んだのか戻ったのか分からないけどアリアハン人っぽいやつの16歳の誕生日の朝、お母さんが起こしにきて…そして…ドラクエ11が終わった。

 

カミュは、シルビアは、ロウは、マルティナは、グレイグは、それからどうしたんだ。

俺とベロニカはこれからどうなっていくんだ。

 

ドラクエ11の世界のことは分からないまま、ドラクエ3の冒頭につながってましたってことだけ描かれて、終わってしまった…。

なんでここまで語ってしまったのか…。

 

反面、ドラクエ11の世界はあれだけ好きにさせておいて、最後は突き放してくるなんて…。

 

中盤までの、今までのシリーズっぽさを匂わすテクニックはすごく美しくて、間違いなく「語らない美学」があったと思う。

それが、時を戻してからディレクターが変わったんじゃないかってくらい、知りたいことは語らず、ぼんやりさせといて欲しかったところがやけに語られてしまった。

 

ドラクエ11の世界を描ききった上での

TO BE CONTINUED TO DRAGON QUEST III

ならまだしも…。

 

ドラクエ11がめちゃくちゃ楽しかったこと、今も好きなことには変わりなく、その後もやり残したクエストやヨッチ村、ネルセンの試練をやりこんだりして浸ってはいたけど、それももうほとんど終わってしまった。

やりこみ要素をほとんどやってから「二刀流でブーメランも持てる」ことに気づいたりするくらい、本当にいろんなことがある。

 

けど、繰り返しになるけど、中盤までが良すぎたせいか、

「3に寄せすぎ」

ってことをとにかく声を大にして言いたいものの、ツイッターでネタバレしたくないので久々にブログを書いたのでした。

(3、大好きだけど)

 

そういや、最後はセーニャにセニカの服を着せてたんだけど、ちょっとデザイン違うんだなって思ってたら、単にセニカのおっぱいがでかすぎて服のデザインが違うように見えてただけだったのには驚いた。

 

あともう1回書いて終わりにします。

 

つづく