今までは、原理原本の写本をベースにして翻訳してきましたが、そこには抜けている内容が結構あります。また、今までの編、章、節の構成やタイトルも、写本独自のものです。直筆版は、編、章、節で構成されているのではなく、時々タイトルらしきものがあるに過ぎません。
 

今回から、その抜けていた内容の翻訳を始めます。

 

原理原本 五編 理想摂理 三章 一節 歴史的問題は韓国で原理的に解決される(6)
https://ameblo.jp/tashika2e/entry-12417582910.html
からの続きになります。

直筆版の445番の最初から448番の上までです。

 

なお、直筆版には段落がありませんので、適切と思われるところで区切りました。

 

――ここから――

 

記録第三巻

基督教の使命と科学

世界の現キリスト教が、科学世界を主管できなければ、世界は、自然に、科学を中心とする方向へ向かうことになる。キリスト教の最高目的は、未知であった科学の根本を明らかにし、科学と一つになる道を探し出すことである。このようにして、キリスト教は、発展した科学を主管しなければならない。しかし、今、世界の人々は、宗教が非科学的なものだと思っている。それは、大きな誤解である。真の科学は、宗教から始まるべきである。宗教は、原理実践の中心とならなければならない。

最高の宗教原理が、最高の科学原理と一つになってこそ、神様と20世紀の文明世界が一つになり、神様が主管することのできる世界となるのである。それゆえ、キリスト教を中心とする諸国家は、現状のままであってはならない。そして、全世界の人々の前に、未知の原理を明らかにしなければならない。キリスト教は、このような使命を持っているのであり、天は、キリスト教に対して、それを切望しているのである。それは、ただ、非原理的な立場から、原理的な立場へと、姿勢を変えれば良いのである。そうしてこそ、原理を完成させることができる。

先ず、あらゆる原理的観点から、宗教の原理を明らかにしなければならない。その基本は、宗教と科学の共通点を見つけ出すことである。また、科学者たちに対して望むことは、対象原理(対象的存在のみが、中心的存在と完全な授受ができるという基本法則)を知った上で、新しい原理を多く発見することである。神様が居られる以上、宗教と科学の原理は、一つになるべきである。今ここで、新しい原理を発表しているのは、全ての原理を一つにするためである。

万有引力を発見したニュートンは、天文学にまで影響を与え、今では、科学の元祖のような立場に立っている。さらに科学は発展し、20世紀に入ると、アインシュタインが、相対性理論を発表した。これらの科学者は、被造世界の原理を研究し、その原理が、全体に展開されているということを、公式を通して明らかにした。

ニュートンは、存在する全ての物体には、引力があるとしている。この引力の発見は、科学に偉大な貢献をした。しかし、引力が、どのような原理によって生じるのか。これが、未解決問題となっている。力が生じる理由は、目的を果たすために、出発しようとするためであり、そのときに、引力も生じるのである。

力は、被造物が存在するために必要である。また、力が働くところには、その作用を受けているものがある。それは、電気の原理を知ることによって、よく理解することができる。つまり、電線に電気が流れれば、その電気は、電線を構成する物質に作用する。また、その電流の大きさによって、電線の周囲に生じる磁界の強さは変化するが、その変化は、電線の種類が変わっても同様である。何故なら、H=I/(2πr) という公式によって変化するからである。(下図参考) こうして、電流によって、磁界が変化するように、ある本体から受ける力に応じて、その作用による状態も変化するのである。
 


 

――ここまで――

 

2021.4.5 更新:さらに分かりやすく変更しました。