日々働いてお疲れの皆様、ようやく金曜日を迎えましたね。
本当に1週間お疲れさまでした。
土日はゆっくり休んで、充実した時間をお過ごしくださいね。
早速ですが、留置生活の続きを更新していきます。
ご興味の方は見ていただけますと幸いです。
4日目 留置生活 → 家宅捜索同行 → 弁護士接見
留置所に入って初めての平日の朝を迎えました。
いつもなら私は、7時に起床してスマホでYouTubeを見ながら出発の支度をし、のんびり出社していつものように仕事をする。
心を殺して作った笑顔で上司の指示にただ従い、会社の無理難題なノルマのために残業もしつつ…といった1日を迎えているでしょう。
ところが目が覚めてあたりを見回すと、私は狭い畳の部屋に鉄格子で閉じ込められた空間にポツンと独りだけ。
ここに来てから毎朝まず考えるのは「ああ、夢じゃない。これは現実なんだ」という絶望感でした。
自分がどうなるかわからないけれど、クビにならなかったらまたノルマのために売上に貢献しなきゃ。でももう終わりなのかな。なんて負の思考の無限連鎖でした。
副交感神経で睡眠中だけでもリラックスできているのかもわかりませんが、留置生活中の私は目が覚めた瞬間に交感神経が完全に興奮状態となってしまい、ストレスと吐き気と動悸に襲われるツラい毎日でした。
この日は5時半前に目が覚めてしまい、起床時刻までの1時間は布団から出て居室内を歩き回って不安感と闘い続けました。
他の留置者は起床時刻まで寝続けていて、中には大いびきをかいて寝ている人もいます。私のように取り乱してしまうような人は誰もいませんでした。
こんな異空間に閉じ込められて、なぜこんなに落ち着いていられるのだろうと、常々思います。
朝食は決まってパンが2~3個出てきます。クリームパンやイチゴジャムパン、あんパンや豆パンなど様々です。
私は1個食べたらもう限界でした。残りは返却し、また不安との闘いで居室内を歩き回る。
これが私の朝のルーティンでした。
朝の居室内と留置者の身体検査後、担当官が私に近づいてきて
「今日警察官と自宅まで行ってもらって、捜査に協力してもらうみたいだから。お昼は向こうの警察署で食べて、午後に戻ってくる感じね。」と伝えられました。
何だか複雑な気分でした。捜査を進めてくれているという反面、被害を被った方のいる土地へ足を踏み入れなくてはならないという強い罪悪感。不安とはまた違った、よくわからない感情でした。
程なくして担当官から出発するよう言われ、私はまた検査後に黒長靴と上着を着せられて手錠をはめられました。
自宅に向かうため、私は警察官の誘導のもと護送車に乗り込みました。
この時に迎えに来てくれた警察官は、かなりお喋りな方というか、陽気な方というか…
車内でも、これからの未来何が起こるかわからない不安に怯えている私に対して、警察官は躊躇なく話しかけ続けてきました。
趣味や特技、最近の流行や休日は何をして過ごしているか、恋愛経験など。他愛のない話題を延々と。
空気が読めないのかと最初は感じていた私でしたが、こんな風に中身のない会話をするのは久しぶりで、ちょっとだけ安心感を感じたような気がしました。
「家族や友人、職場にも、信頼を置いてくれていた皆をひどく裏切ってしまった」
「私はまだやり直せるんでしょうか」
「後悔と反省の念が強くて、感情に押しつぶされそうで」
気付いたら私は、警察官の方に弱音を吐いてしまっていました。
全部私がやったことなのに。
「全然やり直せるじゃん。今回のことはしっかり反省してるんだし。」
「やり直せない人は反省もしないしまた再犯して戻ってくるんだよね。」
「今回の件でしっかり罪を償ってさ。今の仕事はもう難しいかもしれないけど心機一転して頑張ればまだまだいけるよ。」
捕まったこんな私に、こんな丁寧に優しい言葉で励ましてくれました。
「ありがとうございます」
泣いているのがバレたくないので、そう一言だけ伝えて顔を隠すように外の景色を眺めていました。
久しぶりの自宅に到着しましたが、あまり嬉しくありませんでした。
自宅前に護送車を駐車し、警察官から
「家宅捜索の許可が出ていますので、協力をお願いします。確認が終わりましたら、捜索は終わりになりますので」
私は黙って承諾し、私と警察官は自宅内に入り、私をリビングの椅子に座らせて、捜索が開始されました。差し押さえたい物は決まっていたようで、その場所を聞かれたので置き場所を伝えて警察官に預け、それだけで捜索は終了しました。
もっと家中のものをひっくり返されるくらいのものを想像していたのですが、欲しいものだけ見つかれば、他のものには目もくれず退散。
私と警察官は近くの警察署(私が出頭し逮捕された警察署)に立ち寄り、そこでまた取調べなのかと思いきや弁当を差し出され、お昼休憩に入りました。
具の入ったおにぎり2つに複数のおかずが詰められたパック。
少しだけ食べましたが、冷めていて正直美味しくなかったです。
やっぱり全部食べるほどの余裕はなく、半分以上残してしまいました。
警察官は、私が食事しているのを交代交代で見張りながらお昼休憩をとっているようでした。
警察官も含め全員が昼食を取り終わった後、今度は留置所に戻るために再度護送車へ乗り込んで出発。
1日がかりの作業だったためか、警察官も若干疲れたか護送中の会話はありませんでした。
留置所に戻った頃には15時を回っていました。私の身柄は警察官から留置担当官に引き渡され、私は検査を受けた後居室に戻されました。
ずっと満足に食事できていなかったからか、もうそんなに動く元気も出ません。
ずっと不安感は絶えなかったのですが、居室内を歩き回るほど身体に力が入りませんでした。
また次回に続きます。
私情を挟みすぎた結果の長文となってしまいました…
ぎゅっとまとめれば、多分これの半分くらいで収まるはずなのに。笑
いつもお読みくださっている方、本当にありがとうございます。
マイペースですが、これからもお読みいただけますと幸いです。