カミーノ | 大学生さとしのとある1年 「世界一周」 ~2009~

大学生さとしのとある1年 「世界一周」 ~2009~

今年4月から大学を休学して、10ヶ月ほど世界を放浪してきます!!流学です!

分かっていた。







最後の地”The end of the earth”と言われるその岬で夕日を見てしまうと、僕はもう旅の終わりを感じてしまうんだろうなと。







でも、僕はそこに行かなければならなかった。
サンティアゴからあとの100kmを歩きおえてやらなければならない事があったから。








それが自分が犯したことへの、自分自身へのけじめだったから。








2ヶ月以上も歩いて、歩いて、歩いて、考えて、悩んで、答えを見つけて、やっとのことで着いた本当のゴール。









先にあるのは果てしない海だけ。本当のゴール。







最期の地。昔はここが世界の先っぽと言われていたらしい。






そしてそこから見る夕日。






とてもキレイだった。「無」状態。ただただ夕日を何も考えず眺めるだけ。








これが、、、達成感というやつか。







初めて何かを本気でがんばって達成した。






達成して、満ち足りた時って「無」状態になるんだな。ただ、そこにある景色を見るだけ。






満足。






そして夕日が落ちるにつれてできた、海に写る夕日の光の道筋。






水平線にある太陽から俺の方へと真っ直ぐに伸びてくる光の道。







それを見た瞬間、ドッと涙が出た。






まるで、今まで歩いてきた道を神が光の道として俺の前に写してくれているような。






そう思った瞬間まぢで泣けた。足が痛くて痛くて痛くて、でも、歩きとおしたこの道。






2ヶ月、体と精神に張っていた緊張の糸が一気に壊れてしまった。






出るのは涙。そして究極の疲労度。






もう歩けない。いや、歩かなくていい。


















自分自身の為、自分を信じる為、自分を許すため、歩いてきた長い道。やり通した。







もうこれ以上求めるものはない。






本当にキレイにできた光の道筋。神々しく光る光の道は、神が俺を祝福してくれてるとさえ思った。






間違いなく俺の歩いてきた道は辛く激しいものだったが、やはり輝いていて素晴らしいものだったにちがいない。






日が完全に落ちるまで俺は動けなかった。







ただただ、ゆっくりと落ちる夕日から目が離せなかった。








そして、日が沈む瞬間、俺は旅の終わりを悟った。








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