星白川優希さん (ピアノ奏者)2     音楽イベントを企画


 白川優希さん 後編です。

 前編は、

https://ameblo.jp/tarsuke89-shiraito/entry-12355292695.html

 

 

白川さんは、一演奏家にとどまらず、これまで色々な音楽イベントを企画されています。

   

  

 

〇楽譜サイトfumekuriで、J-POPピアノアレンジの楽譜販売
 学生の時ふと見た掲示板に、ピアノアレンジ募集の紙が貼ってあって、応募したのがきっかけです

 JPOPの人気曲を初級、中級、上級でピアノアレンジをするお仕事でした。
 
JPOPの曲をピアノでアレンジし始めたのは、高校生の時にロックとディズニー好きの友人に、(この曲を弾いて欲しい)と無茶振りをされたのがきっかけです。
 おそらく今は、もう販売していないと思いますが、楽しかったお仕事の一つでした

 

〇「オペラ紙芝居」2014~
 「オペラ紙芝居」は、大学3年生の時に始めた企画です。 先輩の譜めくりのお仕事をするために、「さくらプラザ」(戸塚区民文化センター)に行ったことがきっかけです。


 ちょうど夏休み企画を考えている担当の方に、「何かピアノを使ったいい企画ない?」と言われて、とっさに思いついたのがオペラ紙芝居でした。


 何故あの時に、「オペラ紙芝居」という言葉が出てきたのかは、自分でも分かりません。多分、中学生の時にオペラ鑑賞がマイブームだった期間があったからかな、と思います。

 「オペラ紙芝居は、どうでしょう?」と話すと、あっさりOKをいただき、実行することになりました。


 いざ実行するとなると、登場人物の多さや、(絵をどうするか)、(部屋の装飾をどんな風にするか)など、様々な問題にぶつかって、1ヶ月半程は準備の日々でした。

 思いついたのは良いものの、いざやるとなると、言い出したことを後悔するくらいに大変な作業でした。

 

                      
 第一回は「魔笛」。(オペラの中では一番取り組みやすい)と思っていましたが、なにせお話が長いので、どこをカットするか悩みました。


 選曲は、お子様でも聴きやすい曲はもちろん、お話ばかり長いと飽きられてしまうので、丁度いいタイミングで弾けるように考えています。


 台本も自分で作っているのですが、なるべく分かりやすくするために、言い換えたりストーリーが停滞しないよう気をつけました。


 台本を作ってから、下絵みたいなものを一枚ずつ書き、多摩美に通っていた友人に参考資料としてオペラの場面画像と一緒に送りました。
 色々なイベントや小学校に呼んでいただけるのは、親友の絵が本当に可愛いラブラブからだと思います。うっかり見惚れてしまうくらい、全てが可愛いラブラブのです。
 曲は、オペラのアリアの部分を切り取って、オケのスコアや伴奏譜を見ながらピアノ編曲をして、聴きやすいところだけを摘んで、紙芝居の合間に1分半ずつくらい弾いています。


 他には、「さまよえるオランダ人」「カルメン」「こどもと魔法」の演目を完成させました。


 演奏技術的には、「さまよえるオランダ人」「こどもと魔法」が編曲・演奏共に難しかったですが、「カルメン」は内容が過激なので、どういった形にアレンジしてハッピーに終わらせるか悩みました。
 お子様でも楽しめるように、誰も死なないルールを大切にしています。(オペラでは必ずと言っていいほど殺人事件や心中が起こります。)


 第一回は、A3にプリントアウトして厚紙に貼っていかにも「紙芝居!」といった感じでしたが、第二回からはプロジェクターを使うようになりました。

 

   

 

 

〇「お菓子の世界」ショートケーキクイズ 2017
 2017年は、新しい企画を実行しました。「お菓子の世界クイズ」です。
湯山昭(1932 -)さんの「お菓子の世界」の曲名を、パワーポイントとピアノ演奏でクイズを出題し、何のお菓子を弾いているか当てていただくイベントです。30分間、幼稚園児から小学校低学年の方向けに作りました。
 弾いている時に踊り出す子もいらっしゃったそうで、可愛かっただろうなぁと思います。私はピアノを弾いていたので見ることが出来ませんでした

 プロジェクターでクイズを出題します。高校時代の友人に、パワーポイント作成をお願いして、ミニゲームを挟んだり、お誕生月のお子様をお祝いしたりしました。
 ミニゲームでは、曲に合わせて足踏みをしたりしますが、イラストがとても可愛くて面白いから、楽しいイベントになったのだと思います。
 この企画も、夏の「戸塚さくらプラザ」のイベントで、「湯山昭さんのお菓子の世界を弾いていただきたいのですが」といった依頼をいただいて実現しました。曲が先に決まっていたので、企画のイメージは難しくなかったです。

 私がやってみたくて思いついたことを、すごくサポートしてくださるので、「さくらプラザ」さんにとても感謝しています。きっと、ややこしくて面倒くさいと思うのですが、皆様助けてくださるので、いつも無事に終了することが出来ます。
 やってみたいことを実現するのは、周りの反応が怖かったり、制作費用や場所、内容など色々な問題にぶつかりますが、楽しさの方が大きいので、これからも挑戦していきたいです。
 コンセプトを決めたコンサートも、近いうちに開催したいと思っています

 

ガーベラフリー・トーク
(ピアノの魅力)
 何でも表現出来る無限の可能性があることだと思います。
 低い音も高い音も出せるため、一人で出来てしまう所が、恐ろしいけれども魅力的です。オーケストラやオペラ、メール着信音や信号の音など効果音までも表現出来る楽器です。

 色々なことができるからこそ、難しいと思います。
                           
(愛用のピアノ)
 ヤマハのグランドピアノを使っていますが、最近家ではピアノが全く弾けなくなったので、近くの音楽スタジオの高いドの調律がへんてこりんなカワイを使用しています。弱音ペダルを踏むと、ビヨ~ンって言います(笑)。
 でもそれで良いです。なぜなら、リハなどでホールで弾くと、自分が上手になったのかと錯覚するくらい快適に感じるからです。今なら、鍵盤さえ足りればどんなピアノでも対応できると思います。


 他に好きな銘柄は、「はじめまして、愛しています。」のスタジオで使用されていた「シゲルカワイ」が、キラキラした音でびっくりしました。

 もし私が大富豪で、ピアノコレクションが出来るなら、先ずは「シゲルカワイ」を選びます。


 光が丘駅から徒歩五分の「サロン・プレイエル」(練馬区田柄)にあるプレイエル(フランス製。ショパンが愛したピアノといわれる)も、すごく馴染みます。

 ショパンというより、私はモーツァルトのソナタが弾きたくなるような音色だなと思います。滑らかで鍵盤がやや軽く、暖かみのある音です。


「サロン・プレイエル」では、201710月からヴァイオリンもしくはヴィオラとコンサートをはじめて、3月のコンサートで3回目となります。
 「サロン・プレイエル」は、音響を壁までこだわっていると聞いて感動しました。とても綺麗な清潔感のある会場です。

 

    

 

(得意・好きな演目)
 モーツァルトが好きです。下品なところ以外では、仲良くなれると思うからです。指まわしが弾きやすいと感じます。卒業試験でも、モーツァルトの「ソナタ第14番 ハ短調」を弾きました。


 ヴァイオリンの本田佳奈ちゃんとよくコンサートをしていますが、ブラームスもとても好きです。ブラームスのヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」は切なくて美しいです。
 楽しくて明るい曲が比較的得意だけど、好きなのは暗くネガティヴな曲です。

                     
(演奏スタイル、心がけていること)
 綺麗に弾くことが好きなので、どうしても綺麗に弾きたいと思ってしまいます。せめて演奏だけは美しくありたいです。
 怒りや悲しみの部分とか、爆発するみたいな表現が得意でないので、筋力をつけてもっと男らしい音も出るようになりたいです。 力強さをもっと出すために、訓練しています。他の楽器と合わせるということも、もっと磨きたいです。

 
(初ソロ・リサイタルの時期と会場)
 2016年に、プリンスパークタワーホテル内の「メロディライン」(港区芝公園)という会場でピアノソロを弾きました。

 またソロコンサートをしようと思って、企画しています。

 

    

 

(一番印象深かったコンサート)
 当日までの準備や練習している時の気持ちは覚えていますが、当日が終わると次に切り替えてしまうので、あまり覚えていないです。

 振り返って、恥じないような演奏をし続けたいです。

 

(外国経験)
 旅行で、ハワイとラスベガスに行ったことがあります。
 ラスベガスでは、ピアノバーが当たり前のようにあって、日本でも少し歩けばピアノが置いてあるお店が見つかるみたいな景色にならないかなぁ・・・と思いました。

 

                       

(得意なこと)
 最近、ヨガに行きはじめました。「鷹のポーズ」が気に入っています。
 教室ではBGMが流れているのですが、(あ、ドリア旋法だなー)とか(D-durの1度を挟んでd-mollになって水のせせらぎの音が入って1小節後にドリア旋法に戻るなぁ)とか思ってしまって、雑念だらけです。

 BGMが主役になってしまっています(笑)。
 
(カラオケ)カラオケ
 歌は全然得意じゃないけど、カラオケは好きです。
  ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」とか歌います。

 親しい友達と行く時は、Alexandrosの「ワタリドリ」とか、GLIM SPANKYの「怒りをくれよ」とか。
 あとポケモン主題歌、ONE PIECE主題歌、木村カエラ、ELLEGARDEN。英語分かんないので、PVを見るためにアヴリル・ラヴィーンやテイラー・スウィフトを歌います。
 大勢で行くときは、無難なものを検索したり履歴をみたりして、うろ覚えのまま過ごします(笑)。


                           
(これまで会ったスゴイ人)
 田中智さんというミニチュアアーティストの作品を、実物で見たことはないのですが、どれも精密で本当に凄いと思います。電子機器やバッグ、パンプスまでそのまま1/12に縮小してしまうのです。3冊のミニチュアの本を全部購入して、読み込んでいます。
 銀座で開催されるミニチュアアート教室に応募しているのですが、なかなか予約が取れず、銀座のミニチュアアート展も並びすぎていて入れず、超人気アーティストです。

今年の目標は、田中智さんのミニチュアの実物を見ることです。

 

(今後の活動)
 今はやってみたいことがたくさんあって、色々な形のコンサートに挑戦したいと思っています!
 今年は、楽しく新しいコンサートを開催する予定です。演奏で少しでも気分が晴れる人がいらっしゃればいいなと思います。
 今回の質問に答えていく中で、どの仕事でも周りの方の支えがないと実現不可能だった事ばかりです。

 改めてたくさんの方に感謝しなくてはならないと思いました。

 良い機会をくださりありがとうございました。

 

          

 

 以上、白川優希さんの中身の濃~いお話でした。
 アイディア豊富な白川さんは、これからも新たな企画を生み出しトライし続けて、いずれ音楽番組や映画をプロデュースされるような気が私はしています。