今日は、ウェイト=スミス版タロットの「悪魔」について、おしゃべりしたいと思います。
昔、他人の意見を必ず否定する女性がいました。
偶然、そのことに気付いた私は、彼女をしばらく観察してみました。
すると、やっぱり、どんなに細かい事柄についても、「いや、そうじゃなくて・・・」と否定しているのです。
ある時、彼女と話していて、ネット記事の話題になりました。
それは、双子の兄弟の一人が宇宙飛行士になって宇宙飛行したというニュースでした。
私の中に、ちょっとした好奇心が芽生えました。
彼女が本当にどんなことでも否定するのか、試してみたくなったのです。
それで、こんなことを言ってみました。
「その人、地球に残った兄弟より若くなっちゃったりして」
実際、この宇宙飛行士は国際宇宙ステーションに滞在しただけなので、若くなるわけではないのですが、いわゆる宇宙船に乗って高速で移動すると時間が遅くなるという理論を冗談にしてみたのでした。
すると、彼女は途端に厳しい顔つきになり、詰問口調でこう言いました。
「それ、反対なんじゃないですか!?」
私がこう思ったのは言うまでもありません。
(アインシュタインさえ否定するんだ・・・)
私は「そうなんですか?」とだけ聞き返して、それ以上、何も言いませんでした。
彼女は自分が何でも一番よく知っていると言いたい人だったのだと思います。
自分が一番よく知っているということは、彼女にとって、相対性理論よりも大切なことだったのでしょう。
「悪魔」のカードは、知らぬ間に何かに囚われてしまっていることを示唆するカードです。
自分では気付かないけれど、他人からすれば、「なんで、そんなことにこだわるんだろう?」と言いたくなるような状態に陥ってしまうのです。
何でもかんでも否定しなくては気が済まなかったあの女性は今も、「いや、そうじゃなくて・・・」とやっているのでしょうか。
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