啓蟄の日、東大寺の修二会(お水取り)を見に、
教師時代の友人と奈良を訪問。
前日の雨のせいか、ぐっと気温が下がりました。
土、日にはもう春が来たのかと思うほどの暖かさでしたのに・・・
まさに、「お水取りが終わらないと春は来ない」と言う言葉通り、
一瞬、春が遠のいたような気候です。
さて、私たちの行程です・・・
近鉄鶴橋に11時集合。
快速急行に乗って近鉄奈良駅へ。(近鉄は特急に乗ると特急券が必要)
そこから商店街をブラブラ歩き、まずは興福寺へ向かいました。
南円堂
八角の美しい円堂です。
五重塔
昔の人はどうやってこのような高い建物を建てることができたのだろう・・・
いにしえを思いながら見上げました。
一重一重の屋根の跳ね上がりの曲線美が私は好きです。
東金堂
そして、やはり興福寺といえば阿修羅像ですよね。
国宝館に入り、拝観してきました。
端正なお顔がステキです
興福寺を後にして、お腹が空いたので「ならまち」に入り、
柿の葉寿司で有名な「平宗」さんでランチ。
どれも美味しかったですが、私たちは鯖寿司が気に入りました。
お腹が満足した後は「ならまち」の散策
いろいろな資料館や地元工芸品のお店があったり、
また昔ながらの町家の様子を見ることができて、
面白かったです。
再び猿沢池に戻り、次は春日大社を目指します。
一の鳥居から春日大社本殿まではほぼ一直線を延々と歩きます。
途中たくさんの鹿に出会いましたよ
(道に落ちている鹿の糞には閉口でしたが・・・)
大きな木が生い茂る中、進む道はまさに森林浴。
花粉さえなければ実に快適です。
ようやく着いた本殿では知らなかったのですが、特別参拝ができるというので、
躊躇なく500円を納めて拝観しました。
御蓋山浮雲峰遥拝所(みかさやまうきぐものみねようはいしょ)をはじめ、
万燈篭を再現した藤浪之屋、樹齢1000年の大杉は圧巻でした。
ここまででも、かなり歩いたので足腰がだいぶくたびれてきましたが、
本来の目的は東大寺ですので、
春日大社をあとにして、ひたすら歩を進めます。
しかも気がつけば時刻は16時半過ぎ。
東大寺の大仏殿の閉門は17時。
ヤバいよ、ヤバい
最後急ぎ足で、なんとかギリギリで間に合いました
閉門直前の入殿でしたので、観光客もまばらで、
広い大仏殿がより広く大きく感じられました。
瓢箪から駒でしたが、この人の少なさはなかなか良かったです。
大仏様もゆっくり拝むことができました
いよいよ二月堂の修二会ですが、開始時刻は19時。
見学の場所取りを考えても、まだ1時間程度あったので、
近くの和風レストラン三山でちょっと一杯
てんぷらの盛り合わせをあてにして休憩。
それからいざ二月堂へ。
18時20分頃に会場に到着したのですが、
もう人がいっぱいで、階段下の10列目くらいにしかもぐりこめませんでした。
やはり、階段上に行くには1時間前でないとダメみたいですね。
昨日が雨だったからか、私たちの後からも次々に人が押し寄せ、
平日にもかかわらずものすごい人でした。
観光バスできている人の数が半端ないですね。
しかし、ほろ酔い気分とは言え、疲れた体で40分・・・
じっと開始の時間を待つのは結構つらかったです。
腰が痛い・・・
が、
周りの照明が消え、お松明の火が見えた瞬間は、
感動でそんなもん吹っ飛んでました!!
本来は仏法における行ですので、
花火やイルミネーションのように物見遊山で参加するものではないのですが、
厳粛にと思っても火は人を興奮させますね
焦げた臭い、お松明の火の激しさ、舞い散る火の粉の美しさ、
行者の気合の声と鳴り響く床を叩く音。
その混在したすべてが五感を刺激し、
身体の中の邪気が払われていくようでした。
わずか20分の行ではありましたが、
本当に目に、耳に、心に刻まれるものでした。
是非、一度実際に目にすることをおすすめします。
と言っても、
12日は特に大きなお松明が使われ、本数も増える上に、
お水取りのいわれである、
井戸から観音様にお供えするお香水をくみ上げる儀式もあるので、
この日に訪れる信者や参拝者の数は2~3万人だそうです。
大混雑です・・・
なので、他の日の方が少しはゆっくりできると思います。
詳しくはこちらhttps://hanasjoho.com/archives/7169
さて、興奮していたからか、まったく寒さも感じず、
帰途につく私たちでしたが、
次第に寒さも身に染みてきて、
空腹感も増してくるし、
東大寺から近鉄奈良駅までの道のりが
最後のとどめでつらかったです。
東大寺周辺で人力車のお兄さんに
「乗っていきませんか」
と誘われたのを断ったことを後悔する二人でした。
でも、よく頑張って歩きました
お疲れさまでした