他の事をしようと、湯飲みを洗いに給湯室に向かう。



中から、ひそひそ声、ねえ、主人公ちゃんて、本当はやってると思う?くりちゃんが、やってると思うときっぱり言う、くりちゃん庇ってたじゃない、火消しのために庇ったのよ、火の無いところに煙は立たないって言うし、確かに、それは有るよねえ、あんちゃんまで出て来て庇ったけど、あれって、おみくんがぞっこんだからだよね。



でも、あのふたり、主人公ちゃんの言いなりなんじゃないかな、羨ましい!おみくん狙ってたんだぁ、私もー、主人公ちゃん羨ましい。



くりちゃんが、でも、私、おみくんがあんなにバカだとは思わなかったな。



その言葉に、さっきよりもはっきりと目の前が真っ暗になる。



お茶碗を落としそうになり、慌て持ち直す。



人間て、恋するとバカになるって本当なんだね、うん、確かに、ちょっと幻滅したかも。



くりちゃんが、あんな子を庇って、自分の仕事を棒に降るなんてさ、今まで仕事が出来る上司って感じで、何が有っても付いて行こうと思ってたんだけどな。



そこまで聞いて思わずよろめいた、その瞬間、誰かにぶつかってしまい振り向くとおみくんが居た。