Chanson d' Automne 秋の日のヴィオロンの
kasumi535 2017/09/16 に公開
美しいヴァイオリンの音色で詩のイメージが少しでもお伝えできれば幸いです。所々しか覚えていなかった詩でしたが、やはり秋の気分にピタリ。最初の数行が第二次世界大戦の時にフランスのレジスタンスと呼ばれる対独抵抗運動の地下組織に向けて、当時ロンドンに亡命していたシャルル・ド・ゴールがラジオ・ロンドルで呼びかける暗号として使われたことを知りました。
BGM メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲第二楽章(抜粋)
◆「身にしみて ひたぶるに うら悲し」
フランスの詩人・ポール・ヴェルレーヌ
秋の日のヴィオロンの ためいきの
ひたぶるに 身にしみて うら悲し
鐘のおとに 胸ふたぎ 色かへて
涙ぐむ 過ぎし日の おもひでや
げにわれは うらぶれて ここかしこ
さだめなく とび散らふ 落葉かな
訳・上田敏 詩集『海潮音』掲載
BBCから初めてレジスタンスの呼びかけ(自由フランス)
「シャルル・ド・ゴール将軍の演説、1940年6月18日」
第二次世界大戦中、英国の仏国亡命政府のシャルル・ド・ゴール将軍からフランス・レジスタン組織へ、BBCフランス語放送で暗号が伝えられていた。
ドイツ軍情報本部は、複数のレジスタン員の逮捕、拷問で、連合軍の上陸作戦の前兆を知らせる合図がポール・ヴェルレーヌの詩「秋の日」と掴んでいた。
1944年6月5日の午後9時、ノルマンディー上陸作戦(6月6日)の際、レジスタンスに準備を促す、冒頭の「秋の日の ヴィオロンの ためいきの」を傍受した。そして、後半の「身にしみて ひたぶるに うら悲し」が放送されると、その日から48時間以内にD-Day(最も長い一日)となる。
ドイツ情報本部は各部隊に緊急警報を発したが・・
フランスの各地で、レジスタンスの武装蜂起が始まり、ドイツ軍は混乱していった。
ドイツ軍はノルマンディに大部隊を集中することが出来なかった。
後半の「身にしみて ひたぶるに うら悲し」とは、
レジスタン各組織への武装蜂起を促す「抵抗の合図」であったのです。
フランス人なら誇りを持ってポール・ヴェルレーヌの詩を諳んじている。
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弾の飛んでこない戦争「衆院選2017」
http://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/e1701/index.html
一葉落ちて天下の秋を知る
【注釈】 落葉の早い青桐の葉が一枚落ちるのを見て秋の訪れを察するように、わずかな前兆を見て、その後に起こるであろう大事をいち早く察知することをいう。
また、わずかな前兆から衰亡を予知するたとえとしても使う。(故事ことわざ辞典)
・・10月22日の衆院選挙で天下の秋をシル・ニダw