今日は最近では見かけなくなった初代Mboxについて。
自宅でプロツールスを使っている方は、インターフェイスが限られてしまうのでどのタイプを買おうかそこまで迷わないと思います。Mbox2やM-Poweredからいくつか出ていますが、主にチャンネル数の違いか、接続端子の違い、あるいはMIDIコントローラーが付いているかいないか。 なので自分の使用環境が分かっていれば自ずと買うモデルが決まってしまうからです。
音の善し悪しや、付加価値があるとか無いとか、そう言った事を選べないが為にプロツールスをやめて、他社のソフトとインターフェイスを導入する方もいます。
そうです。プロツールスは音が良くない、と良く言われます。確かにその通りかもしれません。
音が良くないとはどういうことか。AD,DA、クロックなどが問題となるでしょう。
ではどれ位悪いのか。実際にお店などで自分の耳で確かめて下さい。 ああ、ほんとだ、良くないね、
と分かるようでしたら止めておけば良いのです。 え、これが悪いの?全然いいじゃん、 と思ったら買えば良いのです。 もし、今イチだと思いながらもプロツールスが欲しかったら、別途、ADやDAコンバーターを買えば良いのです。あるいはHDを導入すればいいでしょう。
と、そんなプロツールス、現在のMbox2や003シリーズなど、すべてAVID製となっていますが、今回ご紹介する初代Mboxはなんとフォーカスライトとの共同開発になります。他にもControl|24といったコントロールサーフェスも実はフォーカスライトとの共同開発製品になります。
ご存知かもしれませんが、フォーカスライトという会社は、元々業務用のコンソールを作っていたので、プリの部分などはかなりの性能なのです。フォーカスライトの場合、倍音が非常に綺麗に出るので、高音が艶やかに伸びます。ゲインを上げた時のノイズも少なく、フラットな特性を持っているので、レコーディングではとても重宝します。
そんなフォーカスライトのプリを初代Mboxは積んでいるので、発売終了した今でも根強いファンがいるのです。
USB接続なので、サンプリングレートも最大24ビット、48kHzですが、とても綺麗に録れます。
スペックとしては、2イン2アウト、インプットはコンボジャック仕様で、フォンとミニのヘッドフォンアウト、SPDIFのイン、アウト、ファンタム電源の供給となります。
残念ながらMIDI端子はありませんが、発売当初のバージョンを考えると、まあ無くて妥当といった所でしょう。
現在のラインナップだとMbox2がこれに相当します。
聴き比べると分かりますが、確かに録り音は初代Mboxの方が良いでしょう。
ただ昨今の個人ユーザーの使い方が、ソフトシンセを多用した打ち込み系の楽曲が多いので、そういった曲ならむしろMbox2が向いていると思いました。
要するに、よりデジタル色が強く、レンジを広くみせるのが得意といった感じでしょうか。
なので個人的には、生音の録りなら初代、打ち込みならMbox2が有利といった印象です。
結構中古市場にも出回っているので、普通のインターフェイスとして購入しても良いでしょう。プロツールス以外のソフトでも使えるので。
プロツールスの場合、バージョン8まで使えますが、8.0.3からは使えません。スノーレパードも使えないのでその辺は注意して下さい。
私自身、ほとんど使う機会が無くなった初代Mboxですが、手放すのももったいないのでたまにノートで使用したりしてます。
出来たらこのシリーズで004とか作ってくれるとありがたいのですが、まあまず無いでしょう。
次はどういった製品が出るのか、AVIDの今後が気になる所ではあります。
それではまた。