フルートの出番です156  アーベル「三重奏曲」 | 翡翠の千夜千曲

翡翠の千夜千曲

音楽を学びたい若者で困難や悩みを抱えている人、情報を求めている人のための資料集

    

          ACME 2017 - Abel - Trio

     Matt Duplanty, flute Kati Routh, flute Ben Park, cello

 

    

        Karl Friedrich Abel - Trio n° 3 op. 16

  Trio n° 3 op. 1 Allegro, Andante, Allegretto Gruppo strumentale " R. Dionisi "

 

    

    Trio in G Major, Op. 16, No. 4 for two flutes and violoncello: I. Allegro

 

    

     Trio in G Major, Op. 16, No. 4 for two flutes and violoncello: II. Andante

 

    

 Trio in G Major, Op. 16, No. 4 for two flutes and violoncello: III. Tempo di Minuetto

 

 

 

 

 今日は、アーベルの三重奏曲を聴きます。4曲セットになった作品です。1楽章は大体がソナタ形式でできています。技術的には中級程度ですので、チェロが不在の場合は他の管楽器で補うことも可能ですから気軽に合奏できます。

 その際、譜面を読みかえたりする場合も出てきます。こういう経験は、古いオーケスタラの曲でA管とD管とか、Es管とか普段お目にかからない譜面で出くわしますが、そんな時に役立ちます。色々なタイプの楽譜に触れる経験は絶対役に立ちます。「苦労は買ってでもしろ」先人は偉大ですねえ。

 奄美は梅雨明けしたそうで、前線は北に上がり、珍しく北海道が梅雨の洗礼を受けています。こんな時には、爽やかな古典の音楽は如何ですか。

 さて、カール・フリードリヒ・アーベル(Carl Friedrich Abel, 1723年 - 1787年)は、ドイツ生まれの作曲家です。ヴィオラ・ダ・ガンバの名手であり、貴重な作品を残しています。また、CDなどの録音も多くあります。
 アンハルト=ケーテン公国のケーテンに生まれれました。父親のクリスティアン・フェルディナンド・アーベルは、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが楽長を務めていた時のケーテン宮廷楽団の首席ヴィオラ・ダ・ガンバおよびチェロ奏者でした。ライプツィヒのギムナジウム で学んだ後、1748年、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの推薦で、ドレスデンのヨハン・アドルフ・ハッセの宮廷楽団に入ることができ、そこに10年間在籍しています。1759年、イギリスに渡り、シャーロット王妃お抱えの室内楽奏者となります。ロンドンで自作の演奏会をし、さまざまな楽器を演奏しました。

 1762年、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの11番目の息子、ヨハン・クリスティアン・バッハとロンドンで合流。二人の友情は、1764年から1765年にかけて、イングランド初の予約制定期演奏会として有名な「バッハ=アーベル・コンサート」をスタートさせることになる。この演奏会には、多くの著名な演奏家が出演し、またフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの作品をイギリスで初めて演奏した。
 演奏会を主宰していたのはテレサ・コーネリーズという引退したオペラ歌手で、ソーホー・スクエア(英語版)のカーライル・ハウスに演奏会場を所有していた。しかし、演奏会が大当たりしたことで、1774年、ヨハン・クリスティアン・バッハ、ジョヴァンニ・ガッリーニと共同でコンサート会場ハノーヴァー・スクエア・ルームズを設立、1775年独立し、アーベルが後を引き継ぐが、経営は苦しくなった。1782年、ヨハン・クリスティアン・バッハが亡くなり、事業は破綻してしまった。演奏家としての仕事があったが、酒に溺れ、1787年6月20日、亡くなる。ロンドンのセント・パンクラス・オールド教会に埋葬された。彼の傍らには愛用のヴィオラ・ダ・ガンバが納められたと伝えられている。
 ウィキペディア

 残念ながら、現在の所NO.2の動画が見つかりません。見つけ次第追加をします。

 

 

Destination London - Music for the Earl of Abingdon / Wilbert Hazelzet, Marion Moonen,

マリオン・モーテン 、 ウィルベルト・ハーツェルツェト

 


アーベル、カール・フリードリヒ/三重奏曲 第1番 OP.16

Abel, Carl Friedrich TRIO NR.1 OP.16

<解説>
 アーベルはドイツ中北部で活躍した古典時代の作曲家一族です。父のクリスティアン・フェルディナントはJ.S.バッハが楽長を務めていたケーテン宮廷楽団において著名なヴィオラ・ダ・ガンバ奏者でした。両音楽家系は親交を深め、後にC.F.アーベルがロンドンに移り住み、J.C.バッハと共に同年にシャーロット王妃付きの室内音楽家に任命されました。この2人はロンドンでの公開演奏会「バッハ=アーベル・コンサート」で成功を収め、新たな道を切り開きました。この古典様式の典雅な「三重奏曲 作品16[G.D.C.G.]」は珍しい4曲セットで、全曲共に3楽章で構成されています。この第1番 ト長調は3楽章構成で、第1楽章は典型的な古典ソナタ形式で書かれ、第1主題[G]は明るい旋律が魅力で優美に響きます。第2主題[D]は流暢な旋律が爽やかに奏でられます。第2楽章は三部形式によるアリアで、低音旋律(チェロ)上に優美な二重奏が舞を披露します。第3楽章は軽快なロンド形式で書かれ、主題は躍動し、2つの挿入楽句はそれに応対して、伴奏音形上に華やかに乱舞します。(解説/佐野悦郎)

 

アーベル、カール・フリードリヒ/三重奏曲 第2番 OP.16、スコア&パート譜

Abel, Carl Friedrich TRIO NR.2 OP.16, SCORE & PARTS

 

アーベル、カール・フリードリヒ/トリオ 第3番 ハ長調 OP.16

Abel, Carl Friedrich TRIO C-DUR OP.16 NR.3

 

アーベル、カール・フリードリヒ/トリオ 第4番 ト長調 OP.16
Abel, Carl Friedrich TRIO G-DUR OP.16 NR.4