ホルンの出番です195 ヘルツォゲンベルク「ピアノとオーボエ、ホルンのための三重奏曲」 | 翡翠の千夜千曲

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           HERZOGENBERG, HEINRICH - Trio for piano oboe and horn Op.61 (Mov.I-III-II)

Mov: I - Allegretto Ⅱ - Andante con moto Ⅲ - Presto

Trio Scarlatti de Casa de la moneda Oboe: Ángel Luis Sánchez Moreno Horn: Manuel Escauriaza Peñuela Piano: David Bekker

 

 

  今日は、ヘルツォゲンベルクの「ピアノとオーボエ、ホルンのための三重奏曲」を聴きたいと思います。意外に楽しい曲です。どこかで、ブラームスそっくりだと書いている方がお出ででしたが、そういう文脈が出上がったままで聴くからそう思えるのではないでしょうか。たしかに、演奏形態や一部のフレーズは似ていますが、似て非なるものです。ブラームスのような深堀りではなく軽やかです。ホルンは吹き甲斐があるでしょう。演奏の機会は多いようで、彼の作品としては人気のある作品です。ハインリッヒ・フォン・ヘルツォゲンベルク(ヘルツォーゲンベルク)(Heinrich Picot de Peccaduc, Freiherr von HerzogenbergまたはHeinrich Freiherr von Herzogenberg 1843年 - 1900年)は、オーストリアの作曲家で指揮者、そして音楽教師でした。

  ウィーンで法学と音楽を学び、作曲をオットー・デッソフらに師事しています。当初はワーグナーの音楽傾倒していたようですが、バッハ研究を通じて古典派音楽に強い関心と愛着を示すようになり、最終的にはブラームスの音楽を尊敬するに至ります。ブラームスとヘルツォーゲンベルク夫妻の往復書簡からその一部が見えてきます。1874年にバッハ研究者(音楽学者)フィリップ・シュピッタとともに、ライプツィヒ・バッハ協会(Leipzig Bach-Verein)を創設します。これはバッハのカンタータの復興に関わる組織でした。ヘルツォーゲンベルクは、10年間にわたって同協会の芸術監督をつとめ、この間にエセル・スマイスらの作曲の門人を育成しました。1885年からベルリン高等音楽院作曲科教授に就任しています。

  ブラームスのエピゴーネンに過ギないと言う人もいたようですが、ブラームスに傾倒していたとは言え、作品に直に影響しているとはいえない気がします。フランス貴族の末裔、しかも博識で豊かな才能を持っていたと言います。同じころに書かれたヴァイオリン協奏曲などを見ても、実に伸びやかな抒情性を持っています。

  ウクライナに、笑顔が戻りますように!ロシアは勇気ある撤退をするべきです。

 

 

ヘルツォーゲンベルク : 三重奏曲 作品61 (オーボエ、ホルン、ピアノ)ムジカ・ララ出版

 

Music For Oboe, Horn & Piano-kahn, Plog, Jevtic, Herzogenberg: Trio Ap'passionata