フルートの出番です㉚ プロコフィエフ「フルートソナタ」 | 翡翠の千夜千曲

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              S. Prokofiev: Flute Sonata, op. 94. I. Moderato

 

         

              S. Prokofiev: Flute Sonata, op. 94. II. Scherzo: Presto

 

    

      S. Prokofiev: Flute Sonata, op. 94. III. Andante

 

    

      S. Prokofiev: Flute Sonata, op. 94. IV. Allegro con brio

 

    フルート・ソナタ・インD op.94は、1943年にセルゲイ・プロコフィエフによって作曲された音楽作品です。当初はフルートとピアノ用に作曲され、後にヴァイオリンのためにOp.94aとして書き起こされました。両方のバージョンがあります。
  このフルートソナタは1943年の夏に完成しました。同じころには、プロコフィエフは「イワンのばか」の音楽に取り組んでいました。1943年12月7日、ロシアのモスクワでニコライ・カルコフスキー(フルート)とスヴィアトスラフ・リヒター(ピアノ)によって初演されました。その後、ヴァイオリンのために書き起こされた 1944 年に、ヴァイオリニストのデヴィッド・オイストラフの助言を得て、Op. 94aとして.ヴァイオリン版は、1944年6月17日にデヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)とレフ・オボリン(ピアノ)によって初演されています。

  プロコフィエフの音楽の特徴などと書き出して、すぐ躊躇してしまいますが、なにせこの人は尋常ではありません。天真爛漫さと、アクロバット、滑稽、鋼のような構造、皮肉、ありとあらゆる比喩を持ってこねばなりません。敢えて一つを取ると変幻自在な転調でしょうか。気がつくと元に戻っているのですが、これは天性のものかもしれません。楽譜を見てみれば、一目瞭然。一度ご覧あれ。

 

<演奏者>

  デニス・ヴィクトロヴィチ・ブリアコフ( Denis Viktorovich Bouriakov、1981年 - )は、ロシアのフルート奏者です。
1981年、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国・シンフェロポリ生まれで、モスクワ音楽院を卒業後に渡英し、英国王立音楽院にてウィリアム・ベネットのもとで学んでいます。11歳の時から独奏者としてロシア各地で演奏を重ね、これまでにモスクワ交響楽団(英語版)、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団、アンサンブル・オブ・トウキョウ、ミュンヘン室内管弦楽団、パリ室内アンサンブルなどと共演しています。
  オーケストラ奏者としては、フィルハーモニア管弦楽団、リーズのオペラ・ノース、フランクフルト放送交響楽団、フィンランドのタンペレ・フィルハーモニック、メトロポリタン歌劇場管弦楽団では首席フルート奏者を務めました。2015年よりロサンジェルス・フィルハーモニックの首席フルート奏者を務めています。
  またソロ演奏者としても、2004、2006年の英国フルート協会コンベンション、2005、2007年のNFAコンベンション、2007、2011、2013年日本フルートコンベンションにてリサイタル演奏を行うなど、世界各国で活躍しています。

 

     

Prokofiev, Sergei Sergeevich SONATA,OP.94
フルート・ソナタ OP.94

 

     

Prokofiev: Flute Sonata Op.94 / Karl-Heinz Schütz & Eliko Akahori