普段から見る何気ない景色が、ちょっとした知識でがらっと変わって見えることありますよね。


僕が住んでいる相模原市橋本の一角からは、北に向かってなだらかに下る坂と、その向こうに見える丘を同時に見ることができます。

ある時ふと、なぜこの場所はこんな地形をしているんだろうと思いました。実家の浜松でも、大学時代を過ごした千葉でもなかなか見られない地形なのです。

このパズルを解く一つの手がかりは、僕がよく散歩に訪れる「境川」という川でした。地元の浜松にも「天竜川」という大きな川があり、川が平らな地形を作り出すことはよく知っていたんです。



秋に撮った境川


ただ、あまりに小さく細い川なので、この川がまさか地形に影響するとは考えてもみませんでした。

そこで、境川の歴史を調べてみることにしました。すると、こんな記述が。


「昔は激しく蛇行していて、大雨のたびに洪水を引き起こしていたため「暴れ川」とも呼ばれていました。しかし、河川改修により、境川の流域の多くは川幅が広くなり、流れの穏やかな川となりました。」(マイ広報さがみはら より)




これで、境川に向かってなだらかに下る坂の地形の理由が分かりました!氾濫を起こす昔の境川を偲びつつ、改修工事の威力ってでかいんだなぁと。


では、坂の向こうに見える丘はなんでしょうか。少しネットで調べてみると「多摩丘陵」という言葉が出てきます。ただ、ここら辺を突き詰めるとだんだん複雑になってきそう…なので、とりあえず坂の向こうに見えた丘は多摩丘陵だったんだ!ということだけ理解しておけばOKとします笑(急に適当)

どうしてできたのか、どこまで広がってるのかとかは今後の課題ということで。


最近知った言葉に、動物写真家の宮崎学さんという方の「自然は黙して語らない」というのがあります。一つの読みに過ぎませんが、知識を持って自然や景色と向き合うことで隠された真実や歴史がよく見えてくる…ということはあるんだろうなと思います。